ポリコムジャパンは2011年11月15日、プライベートイベント「Polycom Vision 2011」を開催した。同社の製品戦略と今後の方向性を紹介するとともに、ユーザーによる導入事例の紹介も交えてユーザーにアピールした。
基調講演を行った米Polycom・プレジデント兼CEOのアンドリュー M. ミラー氏は、その後に記者説明会を実施。9月に発表した新プラットフォーム戦略「Polycom RealPresence プラットフォーム」の概要を紹介した。
米Polycom・プレジデント兼CEOのアンドリュー M. ミラー氏 |
Polycom RealPresence プラットフォームは、IM/プレゼンス、コールコントロール(通話制御)、Web会議、モバイル、ソーシャルなどを1つのプラットフォームに集約してユニファイドコミュニケーション(UC)を実現するもの。ミラー氏は「ポリコムはこれまで、テレビ会議を提供する会社と思われていたが、新たなPolycom RealPresence プラットフォームによって、UCの世界でシェアトップを目指したい」と語った。同社は、例えばIM/プレゼンスではマイクロソフトとIBM、コールコントロールではその2社に加えてシーメンス、ブロードソフト、シスコシステムズというように、各分野でパートナーと連携するエコシステムを形成することでUCを提供していく。
Polycom RealPresence プラットフォームの概念 (クリックして拡大) | Polycom RealPresence プラットフォームはエコシステムを形成して実現 (クリックして拡大) |
ブイキューブと戦略的提携
ポリコムジャパンは同日、ブイキューブと戦略的提携に合意したことも発表した(関連記事)。これはPolycom RealPresence プラットフォーム戦略の一環であり、ブイキューブが同プラットフォームを採用してポリコムのテレビ会議システムと同社のWeb会議システムを相互接続する機能を開発する。併せて、双方の販路を活用した共同提案も実施していく。
ポリコムジャパン・アジアパシフィックチャネル販売部ディレクターの奥田智巳氏は、「両社が互換性を担保することで、ユーザーはより拡張性、汎用性のあるソリューションをお使いいただけることになる」とメリットを語った。ブイキューブ代表取締役社長の間下直晃氏は「テレビ会議とWeb会議のシェアトップ同士が手を組んで、ビジュアルコミュニケーションの在り方、UCの在り方、特に日本における在り方をユーザーやパートナーに提示することで、市場を拡げていきたい」と抱負を述べた。今回の提携はポリコムジャパンとのものだが、間下社長は「まず日本で形を作って、世界に広げていければ」と語った。
(左から)ポリコムジャパン・アジアパシフィックチャネル販売部ディレクターの奥田智巳氏とブイキューブ代表取締役社長の間下直晃氏 |
両社は11月下旬にユーザー提案ができるデモ対応を開始する。その後は2つのフェーズに分けて展開する予定で、フェーズ1で映像の接続、フェーズ2で資料共有を実現する。フェーズ1は2012年春までにリリースする予定で、フェーズ2は同年夏までの対応を目指している。
両社のシステムの接続イメージ (クリックで拡大) | 今後の展開予定 (クリックで拡大) |