伊藤忠ケーブルシステムは2023年11月15日、AIカメラとローカル5Gを組み合わせた、野球試合の撮影・編集ソリューションの提供を開始したと発表した。
野球試合の撮影・編集ソリューションの概要
AIカメラはイスラエル・Pixellot社の「DoublePlay」を使用する。2台のカメラをバックネット側とセンター側に設置し、AIが野球のプレー場面に応じた最適な映像を撮影・編集する。この2台間をローカル5Gで接続し、安定した映像伝送を行う。
一般的には野球中継には10名程度のスタッフが必要となるが、このソリューションでは2名程度で済み、かつ撮影スキルを必ずしも要しない。CATV事業者は撮影スタッフを効率よく稼働させることができ、これまで映像化できなかった地域のイベントやスポーツ大会などをカバーすることが可能になるという。状況によっては遠隔・自動撮影も可能ということだ。
撮影した映像はライブ配信のほか、蓄積してインターネットで配信することを想定。家族や友人がプレーする映像を視聴することを通じ、地域のスポーツ振興や健康促進に貢献することも目指す。
地域のスポーツ振興、健康促進への貢献も目指す
同社では、西日本エリアのCATV事業者を介し、サービスエリア内の野球場で実証実験を行う。実験では、ローカル5Gによる映像伝送の安定性や、AIが撮影・編集した映像の品質などの性能面に加え、配信フローや、撮影スタッフの役割および必要人数の確認、利用者ニーズなどの運用面について実証するとしている。