NTT東日本は2023年11月2日、スマートホーム分野における世界標準規格「Matter」の標準化団体であるCSA(Connectivity Standards Alliance)に「Participant」会員として加盟したことを発表した。CSAへの加盟は日本の通信事業者としては初という。
Matterは、メーカー横断でIoT機器間の接続を実現するために策定された規格だ(関連記事:スマートホーム新標準「Matter」の衝撃)。Wi-Fiをはじめとする実証済みの技術に基づいて構築されたIPベースの接続プロトコルであり、アマゾン、アップル、グーグルも参画している。IoT機器メーカーは自社製品にMatterの認証を受けることで高い信頼性と、設計上の安全性、相互の互換性を訴求することが可能になる。
標準化団体CSAのWebサイト
NTT東日本はCSAへの加盟を機に、ライフスタイルの変化に伴う便利で快適な生活へのニーズや、高齢化社会に伴う健康で安心な暮らしへのニーズの高まりに、スマートホームの領域から応えていくための取り組みを開始するとしている。その推進に向けてスマートホームに取り組むIoT事業者や集合住宅の建設・管理事業者、住宅向けサービス事業者、医療/介護サービス事業者らとの連携を進める計画だ。
この連携を実現するため、東京都調布市にある実証施設「NTTe-City Labo」内にスマートホームラボを開設する予定。ここでは、Matterを活用したスマートホームの体験や、Matterに関連する共同実証・開発が可能になるという。
また、NTT東日本は同日、IoTプロダクトやソフトウェア開発を手がけるJIG-SAWと業務提携したことも発表した。両社は、Matterに対応したスマートホーム向けのゲートウェイ(Matter対応ゲートウェイ)およびソフトウェアサービスの領域について共同で、サービス提供に向けた開発を進める。