「顧客ごとに異なるニーズにどう応えるか」シスコがデータセンター向け製品を拡充

シスコシステムズがデータセンター向けネットワーク製品の拡充を発表した。データセンターに求められる多様な要件に、膨大な製品ポートフォリオで対応していくという。また、最近話題のOpenFlowに対するスタンスについてもコメントした。

シスコシステムズは2011年10月26日、データセンター向けポートフォリオ「Cisco Unified Fabric」を拡充する新製品群を発表した。

シスコシステムズ データセンタ/バーチャライゼーション事業 データセンタースイッチング プロダクトマネージャ 及川尚氏
シスコシステムズ データセンタ/バーチャライゼーション事業 データセンタースイッチング プロダクトマネージャ 及川尚氏

仮想化データセンター向けネットワーク機器は、いま最もホットなマーケットの1つであるが、シスコの及川尚氏は冒頭、「データセンターに求められる要件は顧客の数だけある。膨大な製品ポートフォリオの中から適切な製品を組み合わせることで、複雑化するニーズに柔軟に対応していくというのが我々のアプローチだ」と発言。まだ限られた製品ポートフォリオしかない競合ベンダーと比べ、多様な要件に応えられるとアピールすると同時に、データセンター向け10GbEスイッチ市場で73.8%のシェアを誇るなど、実績においても他社を引き離していることを強調した。

Nexusシリーズの実績
Nexusシリーズの実績。売上ベースのシェアでは73.8%を占めるほか、導入企業数も1万9000社を超えているという

それでは、その「膨大な製品ポートフォリオ」に今回、どのような製品が新たに加わったのだろうか。まずは9スロット搭載の「Nexus 7009」である。Nexus 7000シリーズは従来ハイエンド向けのみだったが、このNexus 7009は「キャンパスコアなど、様々なシーンに展開できる」(及川氏)という。

9スロットのNexus 7009が追加された
9スロットのNexus 7009が追加された

また、1スロット当たり550Gbpsと従来比2倍以上の処理能力を実現した第2世代のモジュール「Nexus 7000 Fabric-2」も発表。さらに、1ポート当たり9Wの低消費電力が特徴で、48の10GbEポートを備える新しいラインカード「Nexus 7000 F2シリーズ 48ポート 1/10 GE I/Oモジュール」も追加された。

第2世代のNexus 7000モジュールも投入。1スロット当たりの処理性能は第1世代の230Gbpsから550Gbpsに向上した
第2世代のNexus 7000モジュールも投入。1スロット当たりの処理性能は第1世代の230Gbpsから550Gbpsに向上した

このラインカードは、レイヤ3のメリットをレイヤ2でも利用可能にすることでスパニングツリーを置き換える「FabricPath」、そして多数の仮想マシンの集中管理を可能にする「Fabric Extender」(FEX)にも対応している。Fabric Extenderは現在、IEEE802.1BRとして標準化作業が進められているそうだ。

さらに、48の100M/1GbEポートを搭載した「Nexus 3048」と、16の10/40GbEポートを備えた「Nexus 3016」が追加された。

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