DNS/DHCP/IPAM統合管理のBlueCatがポートフォリオを拡大

DDI(DNS、DHCP、IPアドレス管理)ソリューションを提供するBlueCatが、ネットワーク可視化と運用自動化を推し進める新ソリューションの国内提供を準備中だ。2023年に買収したIndeni、Men&Miceの自動化技術を活用することで、企業ネットワーク/セキュリティの運用負荷増大を食い止める。

DDIとは、DNS、DHCP、IPアドレス管理(IPAM)を統合し、一元管理できるようにするソリューションだ。

クラウド化の進展やデバイスの多様化などを背景に企業のネットワークが複雑化するなか、これまでバラバラに存在し管理されてきたDNSやDHCP、IPAMの管理負荷が増大している。そこで、これらの運用状況を可視化し、管理を自動化してくれるDDIへのニーズが高まっている。

カナダのトロントに本拠を構えるBlueCat Networksは、このDDIソリューションを提供するリーディングベンダーの1つだ。インターナショナルセールス担当バイス・プレジデントのジェイソン・ジャクソン氏は「多くの企業がクラウドを駆使したデジタル戦略を展開しようとしている」ことで、ネットワークと、そこに接続するデバイスが多様化・複雑化している現状を指摘。「BlueCatのソリューションは、この複雑な世界を理解できるようにするためのものだ。ポリシーやプロセスを見える化し、自動化する」と話した。

BlueCat インターナショナルセールス担当バイス・プレジデントのジェイソン・ジャクソン氏(左)と、最高戦略責任者(CSO)のアンドリュー・ワートキン氏

BlueCat インターナショナルセールス担当バイス・プレジデントのジェイソン・ジャクソン氏(左)と、
最高戦略責任者(CSO)のアンドリュー・ワートキン氏

BlueCatのコア製品であるDDIソリューション「BlueCat Integrity」は、これまでは個別に存在していたDNS、DHCP、IPAMを一元管理し、自動化機能によってその管理を省力化するものだ(参考記事)。同時に、これらの可視化はセキュリティリスクの把握にもつながる。一元化したDNS等の運用情報をファイアウォール等に提供し、連動した管理・運用を実現することでセキュリティ対策の強化にも貢献できる。

BlueCatの概要

BlueCatの概要

シスコと戦略的提携

そのBlueCatは2023年9月22日に記者説明会を開催し、日本国内での事業戦略を説明した。トピックは主に2つ。ジャクソン氏が1つめに挙げたのが、シスコシステムズとの戦略的アライアンスだ。

シスコとのアライアンスの概要

シスコとのアライアンスの概要

両社はグローバルレベルのパートナーシップを締結し、「BlueCatのすべてのソリューションが、シスコのグローバルプライスリストから調達できるようになった」(同氏)。シスコのパートナー/ユーザーにとって、BlueCatのDDIが利用しやすくなるうえ、両社ソリューションの統合・連携も進む。例えば、シスコのSDNコントローラである「Cisco DNA Center」や「Cisco ACI」からIntegrityを利用するためのプラグインを用意した。

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