東京秋葉原UDXにおいて2011年9月1日、国内外のネットワークカメラベンダー、ソフトウェアベンダーなど約20社を集めた「世界デジタル監視フォーラムジャパン2011(GDSF JAPAN 2011)」(主催:A&S JAPAN)が開催された。同フォーラムはセミナーと展示会で構成され、監視システムの導入事例や各社の監視ソリューション、監視システム製品が紹介された。
【参加企業】
アクシスコミュニケーションズ、BOSCH SECURITY SYSTEM、DYNACOLOR JAPAN、EVERFOCUS JAPAN、富士電機機器制御/PELCO、HIK VISION(ハイキビジョン)、ジャバテル/GENETEC、MOBOTIX JAPAN、ネットカムシステムズ、R.O.D、ソニー/ソニービジネスソリューション、エスエスユニット/ティービーアイ/GVD、サーベオン/インフォトレンド・ジャパン、トリワークス、他
展示会には、国内市場に新規参入した海外ベンダーも出展した。そのうち3社のソリューションを紹介する。
■Surveon(サーベオン、台湾)
サーべオンは、台湾のストレージベンダーであるインフォトレンド社がネットワークカメラシステム市場へ参入するに当たり新たに設立したセキュリティ専門会社。IPカメラ、ネットワークビデオレコーダー(NVR)/ビデオストレージ、ビデオマネジメントシステム(VMS)まですべてを自社開発・自社製造しているのが売りだ。
国内では、インフォトレンドの日本法人であるインフォトレンドジャパンと同社の販売パートナーであるテクノフォースとの連携で市場開拓を進める。NVRはローエンドから64チャンネルのハイエンドモデルまでをラインアップ。これと対になるVMSが同社の市場参入の切り札だ。「定評のあるストレージ技術と、大半のサードパーティのカメラをサポートしている点と、使いやすさが特長のVMSとで市場に切り込む」としている。
多くのサードパーティカメラをサポートし、使いやすさも特徴のVMS |
NVRはローエンドからハイエンドまでラインアップ |
■HIK VISION(ハイキビジョン、中国)
ハイキビジョンは、2001年に中国杭州で設立し、H.264圧縮ボードの製造からスタートし、IPカメラの製造には2005年から着手した。設立当初の従業員28名から現在は従業員5000人を数える大手企業へと成長。北京・上海にも拠点を広げ、カメラからNVR、DVR、デジタルビデオサーバーまで広くカバーする。
同社のカメラシステムは先の北京オリンピックや中国万博で多く採用された実績を持つ。日本では、システムインテグレーターのセキュリティデザインを輸入代理店として市場への切り込みを目指している。HDカメラシステムに注力しており、今回は5メガピクセルカメラを中心にアピールした。先行メーカーの30%程度に抑えた価格も同社の大きな強みという。
ハイキビジョンの高画質5メガピクセルカメラ |
■Bosch Security Systems(ボッシュ・セキュリティ・システムズ、ドイツ)
自動車機器や産業機器・建築関連のテクノロジーで知られるグローバル企業Boschの傘下になるセキュリティ専門会社で、火災報知器・防犯/監視カメラソリューションを製造・販売する。同社も、HDカメラからストレージ、NVR、VMS、HDモニターまでトータルな監視ソリューションをカバーする。
日本では、ボッシュ・セキュリティ・システムズと防災機器の研究開発・製造で協力関係にあったホーチキが2009年10月よりBoschネットワークカメラシステムの専門販売部門を設置し、販売を開始した。得意分野である防犯・防災のノウハウと既存販売チャネルの活用でシェア拡大を図る考えだが、今後はネットワークに強いパートナーの開拓にも注力すると新規市場開拓に意欲を見せる。
Bosch HDトータルソリューション |