KDDIとJCOM(J:COM)、住友商事は、KDDIのケーブルテレビ関連事業を2024年1月1日付でJ:COMに承継することを各社の取締役会で決議したと2023年7月28日に発表した。KDDIはこの承継の対価としてJ:COMから普通株式の交付を受ける。
KDDI2024年3月期第1四半期決算説明会資料による説明
承継する事業は、「ケーブルプラス電話」などの電話関連サービス、「Smart TV Box」などセットトップボックスによるテレビサービスなど個人・家庭向けのほか、通信卸サービスやCATV事業者向けのソリューションサービスなど。KDDIが提供してきたケーブルテレビ関連サービスは、KDDIグループ内のJ:COMに集約され提供されることになる。サービス内容や請求など、利用中の顧客への影響はないという。
KDDIからJ:COMに承継されるCATV関連サービス
KDDIは、2005年からCATV事業者との提携を開始。現在、CATV契約者向け電話サービスは630万世帯が利用し、CATV向けセットトップボックスは140万台を提供している。
J:COMは、1995年に住友商事らによって設立され、2013年からKDDIのグループ会社となった。傘下のCATV事業会社を通じて563万世帯にケーブルテレビ、高速インターネット接続、電話などのサービスを提供する、国内最大手のCATV事業・番組供給事業の統括運営会社。全国のCATV事業者に対してはソリューションサービスを提供している。
この承継によって、J:COMおよび全国のCATV事業者がKDDIの法人向けソリューションを地方自治体などに提供することになるという。KDDIはこれにより、CATV業界のさらなる発展と地域社会の共創に貢献し、地域に根差した顧客サービスの向上を目指すとしている。