白岡市とNTT東がChatGPTワークショップ 市役所業務への活用に手応え

ChatGPTに代表される生成系AIが世の中を席巻している。業務効率化への期待が高まる一方で、情報漏洩や著作権問題などを前に、正式な業務利用に二の足を踏む自治体が多いという。そうした中、埼玉県白岡市は、NTT東日本の支援を受けChatGPTのワークショップを開催した。“マニュアル作りよりまず使ってみる”という姿勢で開催されたワークショップの手応えは。

埼玉県白岡市は2023年7月5日、NTT東日本埼玉事業部の協力の下、「庁内業務での生成AIの活用検討会」の第1回ワークショップを白岡市保健福祉総合センター(はぴすしらおか)で開催した。

白岡市は埼玉県北東部に位置する人口約5万2千人の都市。DX推進課を中心に業務のDXに取り組む中、昨今話題のChatGPTを業務に活用する可能性を探るため、今回の取り組みを行った。なお、白岡市とNTT東日本埼玉支店は、2022年8月に「多分野連携に関する協定書」を締結している。

講義に耳を傾ける白岡市職員

講義に耳を傾ける白岡市職員

“DX推進委員”が積極的に参加

ワークショップに参加した市職員はDX推進委員の42名。市の全部署からデジタル化に興味のある職員が自ら手を挙げるなどしてDX推進委員に就いているという。全43名の委員のうち欠席したのはわずか1名と、職員の関心の高さがうかがえる。委員の所属や担当業務は様々で、中にはエプロン姿の保育士の姿もあった。

ワークショップでは、まずNTT東日本 ネットワーク事業推進本部 設備企画部 ビジネス推進部門 課長の奥谷智氏から生成系AIについての講義が行われた。生成AIの特徴や社会的・倫理的リスク等を解説した上で他自治体の活用事例を紹介。ChatGPTを気軽に使うことがこのワークショップの目的だが、入力されたデータは学習されるため機密情報は入力しないようにとの注意を添えた。

講義を行ったNTT東日本 ネットワーク事業推進本部 設備企画部 ビジネス推進部門 課長の奥谷智氏

講義を行ったNTT東日本 ネットワーク事業推進本部 設備企画部 ビジネス推進部門 課長の奥谷智氏

座学の後、5~6名の職員グループで実際にChatGPTにプロンプトを入力し、テキストを生成するハンズオンを約20分間行った。ハンズオン中も、ExcelやPDF等のデータをChatGPTに入力し計算したり、日本語を英語に翻訳する際の注意点など、実践的な内容のレクチャーがあった。職員はグループを巡回するNTT社員のアドバイスを受けながら、文章生成だけでなくBingAIを用いた画像生成も試すなど、各グループがテーマを持って前のめりで参加していた。

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