マクニカは2023年6月1日、AIソリューション事業を手掛けるヘッドウォータースと協業し、「NVIDIA Jetson」を利用したエッジAIの企画から運用まで、包括的なサポートを提供すると発表した。
NVIDIA Jetsonは、エッジデバイスに組み込み、自律動作マシンソフトウェアを高速かつ低電力で実行するためのパフォーマンスと電力効率を提供するプラットフォーム。用途に応じモジュールを複数ラインナップし、いずれのシステムも CPU、GPU、PMIC、DRAM、フラッシュストレージを備えたSOM (System-on-Module)で提供され、開発にかかる時間と費用を節約するという(参考記事:エッジAIの最適解はGPUにあった! NVIDIA EGXが“スマート化”の革命を起こす|BUSINESS NETWORK)。
マクニカによると、Society 5.0の実現に向けて、AI/IoTの社会実装に向けた取り組みが加速する一方、IoT端末で取得したデータをクラウドのAIで処理する方式は、遅延や情報セキュリティの観点で懸念があり、GPUを用いたエッジAIの活用が不可欠になっているという。また、リテールやスマートシティなどにおいてエッジAIの実証実験は盛んに行われているが、実運用フェーズでは多数のエッジAI端末の運用管理に大きな負荷を伴うため社会実装が広がらないのが現状と課題を指摘している。
そこで、NVIDIAの正規代理店でありJetsonを搭載したハードウェアの導入支援を行っているマクニカと、Jetsonに標準対応したエッジAIデバイス管理ソリューション「SyncLect EdgeAI DMS」を提供しているヘッドウォータースが協業し、顧客に対してエッジAIに関わるプロジェクトの企画から運用までのプロセス全体にわたって切れ目のないサポートを提供することとした。これにより、PoCから先のフェーズに移行する際に起こる大規模運用の課題を解決し、エッジAIの実運用を検討する顧客がプロジェクトを最短で成功できるよう支援するという。
マクニカとヘッドウォータースによるサポートのイメージ