韓国は携帯事業者主導で
一方、韓国では携帯電話事業者が主導する形でNFCサービスの普及が始まっている。
韓国ではGalaxy S2の販売と同時にいくつかのNFCサービスが開始された。すでに交通系のプリペイドカードであるT-moneyがGalaxy S2のNFCで利用可能である。また、VISA/Masterの非接触系サービスである、VISA WAVEとPayPassもGalaxy S2で利用できる。
韓国の状況は日本と似ており、携帯電話事業者の狙いは金融市場への参入にある。SKテレコムやKTはカード会社を買収し、金融サービス業を開始している。いずれNFCを使ったクレジットカード決済の提供も始まるはずだ。ちなみに、韓国の携帯電話事業者のNFCの実現方法は、NFCチップをスマートフォン本体、SEをSIMカード内に実装するNFC/SIMとなっている。
SKテレコム版Galaxy S2に装着されているSIM/NFC。交通系のカードT-moneyとクレジットカードVisa Wave/PayPassのアプリケーション、SEなどを備えている |
次回は、NFCリーダー/ライターの統一規格問題や日本の課題などについて見ていく。
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