スマートフォン/タブレット型多機能端末でビジネス改革[第2回]――営業・販売のワークスタイルを変える

スマートフォン/タブレット型多機能端末をビジネスに活用するためのポイントを解説する本連載。今回は、営業・販売の領域における活用のポイントをCRMの観点から分析していく。

2. 業務の改革

「業務(Operation)」は主に「計画(Plan)」「実行(Do)」「管理(See)」の3つの機能で構成される。顧客を軸にした営業・販売業務においては、計画(Plan)と管理(See)は「CRM業務(O-1)」と呼ばれ、「マーケティング」「セールス」「サービス」の3つの領域に分けられる。実行(Do)は「顧客接点業務(O-2)」と呼ばれ、顧客接点の業務領域によって分かれる。これを図に表すと図表4のようになる。

図表4 スマートフォン/タブレット端末活用のポイント(業務)
図表4 スマートフォン/タブレット端末活用のポイント(業務)

「CRM業務(O-1)」においては、まず、「戦略」で説明したような次世代情報端末の効果を正しく理解し、計画立案や実績の管理を行うことが重要である。従来は取得することが難しかったリアルタイム性の高い情報が取得できるようになるため、新たな管理指標を設定し、取得する情報を明確化した上で活用することにより大きな効果が期待できる。

「顧客接点業務(O-2)」においては、日々の営業・販売の現場の活動を支える戦略的ツールとして次世代情報端末が位置づけられる。顧客情報の確認やプレゼンテーションの実施・報告などに加え、現場の声を抽出して改善を加える仕組みや、FAQなどを整備して定着化させる仕組み、また、運用の状況をCRM業務にフィードバックする仕組みを整備することが重要である。金融業界・製造業界などにおいて先進的な取り組みを行っている活用事例がある。

月刊テレコミュニケーション2011年5月号から再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

中西栄子(なかにし・えいこ)
日立コンサルティング シニアマネージャ。CRM領域における業務改革・システム改革、最新IT技術に関わる新規事業立上げなどを中心としたコンサルティング業務に従事。通信業界・製造業界・インターネット業界などのクライアントを対象とし、多数のプロジェクトを統括してきた。現在「次世代情報端末・活用コンサルティング」をリード

小宮大輔(こみや・だいすけ)
日立コンサルティング コンサルタント。新規事業に関する市場分析やSaaS領域におけるコンサルティング業務に従事。現在は次世代情報端末・活用コンサルティング業務に携わる。「次世代情報端末の市場動向と市場ニーズ」「次世代情報端末の活用について」などのテーマで講演・セミナ講師も務めている

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