スマート農業やビル監視など用途拡大! 普及が加速するWi-SUNの最新動向を紹介

920MHz帯を使用し、マルチホップによる長距離通信や低消費電力を特徴とするWi-SUN。スマートメーターを中心に利用が拡大している。今年3月に開催された「Wi-SUN Open House 2023」では、このWi-SUNの最新動向が紹介された。

医療など様々なインフラに適用

今回のセミナーに参加した聴講者の間で最も関心が高かったのが、Wi-SUNアライアンス共同設立者で京都大学大学院教授の原田博司氏のセッションだ。

原田博司氏

京都大学大学院教授 原田博司氏

講演の冒頭、原田氏は移動通信システムの現状を紹介し、「5Gのような公衆系サービスと自営系サービスが共存していくことが重要」と持論を展開した。

その理由は、「国際的に標準化された規格である5Gは、国際的な問題点に対する解決力はあるが、日本特有のドメスティックな問題点を解決するためには自営系サービスが必要になる」からだという。

ただ、自営系サービスだけで10年間続けることは難しく、公衆系サービスとの融合が必要になる。「Wi-SUNは10年間生き残ることができたが、スマートメーターという大規模なアプリケーションに採用されたこと、公衆系サービスとの共存を図ってきたことが大きい」と分析した。

次の10年に向けた方向性については、OFDM(直交周波数分割多重方式)の適用による高速化を挙げた。

従来のFSK(周波数偏移変調)の伝送距離は5.3km、都市部では2kmほどだが、OFDMでは数倍の伝送距離を実現できる可能性もあるという。こうした進化により、「現存するLPWAから高速IoTまで、すべてWi-SUN FANで収容することが可能ではないか」との見方を示した。

今後の方向性として、動画圧縮技術の進展による動画像の伝送にも期待している。また、「IoTゲートウェイの活用により、スマートメーターだけでなく、医療など様々なインフラに適用できるようになる」という。

さらに、使われていない周波数の整理が進む中で、920MHz帯だけでなく、低い周波数帯を用いることで、マルチホップによる広域通信の実現にも意欲を見せた。

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