iPadが発売されて以降、多くのメディアがスマートフォンやタブレット端末といった“次世代情報端末”のビジネスにおける活用事例を採りあげた。
しかし、実業務への適用に向けてスタートを切れた企業は、その中でもほんの一握りである。9割以上は、依然として試験導入に留まっている。
企業はこれらの次世代情報端末に高い関心を持ち、積極的に試験導入を行っているにもかかわらず、なぜ実業務への適用に辿り着けないのか。
日立コンサルティングでは、次世代情報端末の導入を支援するサービスを展開している。2010年9月に、ソフトバンクテレコム、日立グループ各社他との協力体制のもと「iPhone/iPad(スマートフォン/タブレット型多機能端末)活用コンサルティングサービス」の提供を開始し、数カ月間で多くの企業から高評価を頂戴している。
これまで講習会の開催、導入支援、次世代情報端末に対応した新製品戦略立案などを中心に、さまざまな相談に応じてきた。本連載では、そのなかで収集された市場の動きや企業の声を踏まえて、成功するための活用方法を提言する。
第1回は、前提知識として、ビジネスにおける次世代情報端末の可能性や位置付け、導入のアプローチを説明する。