ビーマップは2023年4月7日、60GHz帯を使用し、降雪や寒冷地に適応した長距離通信専用機器「MLTG-CN LR」(台湾Edgecore Networks製)が、札幌学院大(北海道江別市)の学内LANの通信回線として採用される見込みとなったと発表した。
MLTG-CN LRは、米Meta(旧Facebook)が推進するTerragraphの認定を受けたクライアントノード(CN)。IEEE802.11ay規格に対応し、60GHz帯を使用してノイズの少ない高速インターネットを無免許で実現する(参考記事:“Meta発”ミリ波無線の実験場が柏の葉に Terragraphで自営網構築)。
ビーマップと札幌学院大が行った通信試験の概要
ビーマップは2022年12月から2023年3月まで、700メートル離れた札幌学院大の大学施設2か所にMLTG-CN LRを設置し、冬場の寒冷地での通信試験を実施した。試験期間中の1月30日にはマイナス26.6℃を記録するなど想定を超える厳しい寒さに襲われたが、試験期間を通して一度も通信が途切れることがなかったとのこと。これにより、同機器の寒冷地対策が有効であり、厳冬の環境下でも60GHz帯による安定した通信が可能であることを実証したという。
札幌学院大の決定はこの試験結果を踏まえたもの。