Colt本社CMOが語る、AIを活用したマーケティング手法とは

ビジネスにおけるAI活用が急速に進みつつある。Coltの英国本社でCMOを務める水谷安孝氏は、コロナ禍を機にマーケティングにAIを取り入れ、顧客企業のコロナの影響度合いを3つのセグメントに分類。セグメントごとに異なるアプローチを取ることで、案件規模の拡大や顧客ロイヤリティの向上など成果を挙げた。

Coltテクノロジーサービスは2023年4月4日、英国本社CMO(最高マーケティング責任者)の来日記者説明会を開催した。

2019年10月の就任以来、同社のマーケティング戦略の立案と実践を担っている水谷安孝氏は、AIを活用した科学的デジタルマーケティング手法により、英国データエコノミー誌「世界で最も影響力のあるマーケターTOP50」の1人に選ばれたこともある。

ColteテクノロジーサービスCMOの水谷安孝氏

ColteテクノロジーサービスCMOの水谷安孝氏

「コロナ禍が始まった直後、どういう企業がコロナの影響を受けているのか把握しようとしたことが、マーケティングにAIを活用するきっかけになった」と水谷氏は語った。

顧客リストや売上情報、提供サービス、競合情報といったColtからのインプットと、報道記事や財務情報、アナリストの最新情報、LinkedInなどのソーシャルメディア投稿、ジオタグ(様々なメディアに追加できる、位置情報を示すメタデータ)など外部からのインプットをAIエンジンにかけ、顧客企業ごとにコロナの影響を分析。そのうえで、「売上成長を見込める」「ビジネスリスクを伴う」「パンデミックの影響を大きく受ける」と3つのセグメントに分類した。

AI活用により、顧客企業を3つのセグメントに分類
AI活用により、顧客企業を3つのセグメントに分類

売上成長を見込めるとは、感染拡大を受けてリモートワークに移行するため帯域を増強したいといったニーズのある企業だ。コロナ禍ではクラウド需要も高まり、Coltにはクラウド事業者から「50本超の100G回線を至急用意してほしい」といった注文も寄せられたが、AI活用により早期にニーズを把握していたことで、「運用部門と営業部門が一丸となり、早いタイミングで対応することができた」(水谷氏)という。

セグメントにより、異なるアプローチを取ったという

セグメントにより、異なるアプローチを取った

一方、コロナの影響が深刻だったり、ビジネスリスクを伴う企業に対しては、「何かお手伝いできることはないか」を検討。コロナの影響を特に大きく受けている顧客企業250社に対し、支払いを猶予するなどの特別措置を取った。

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