伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は2023年2月17日、メタバースを活用した移住相談窓口を地方自治体に提供すると発表した。提供期間は2月1日~3月10日の約40日間。
メタバースの展示会場に地域の実際の風景画や動画を持ち込み、臨場感のある空間を作って説明することで、地域の特色をより効果的に伝えることができる。移住検討者は専用のWebサイトに申し込み、PCやスマートフォンを使って自宅やリモート先から参加する。職員のほか、すでに移住している人の参加も可能で、アバターを通して就職情報や住宅物件、病院・公園・学校といった施設、子育ての支援制度などについての相談することができる。
メタバースを活用した展示会場
アバターの顔や制服の造形、マスコットやロボットなどの新キャラクターの追加も可能で、地域の特色を活かしたカスタマイズを行える。移住相談が増えた場合でも、AIの代理応答機能を持つアバターを使って、説明員を増やさずに対応することも可能だ。
期間中、奈良県宇陀市の出展が決まっており、2月23日に大規模なイベントを特設会場で開催を予定している。同時に100人の参加が可能で、市長の挨拶や先輩移住者の紹介・相談コーナーの開設などの各種プログラムを準備する。宇陀市は昨年も、CTCのメタバースを利用した移住相談会を実施しており、今回で2回目となる。
CTCはメタバースの展示ブースの提供に加えて、イベントの開催支援やPC操作に関するヘルプデスク、アクセス・資料のダウンロードのログからの行動分析などのトータルサポートを提供する。また、展示会参加者からの意見を基にユーザー体験(UX)やバーチャル空間の機能、イベント運営などの改善につなげ、将来に向けた実用化を目指している。