国内のCASB運用監視サービス市場について、ITRが12月15日に予測を発表した。
これによれば、CASB運用監視サービス市場の2021年度の売上金額は、前年度比51.2%増の12億7000万円。2021~2026年度にかけてのCAGR(年間平均成長率)は12.8%で、2026年度に市場規模は23億円に達する見通しだ。
CASB市場の成長の背景には、企業システムのクラウドシフトと慢性的なセキュリティ人材不足がある。
クラウドセキュリティ対策ソリューションとしてCASBの導入が拡大しているが、自社でCASBを使いこなせる企業は限られることから、運用監視サービスもセットにしてCASBを提供しているベンダーが増加しているという。
ITRのコンサルティング・フェローである藤俊満氏は、「新しい働き方としてデジタルワークスタイルが定着化に向かっており、セキュリティアーキテクチャも境界防御型からゼロトラスト型に移行しつつある。CASBは、ゼロトラスト型セキュリティの中心的なサービスであり、導入が加速していくと見られるが、機能が豊富で設定と運用は難しいことから、今後も外部のSOCベンダーに運用監視を委託するケースが増えるだろう」とコメントしている。