KDDIは2022年10月19日、衛星ブロードバンドサービス「Starlink」に関する説明会を開催し、Starlinkを年内にも自治体や法人向けに提供していくと発表した。また、国内のau回線のバックホール網としての活用も年内に開始する。
Starlinkはイーロン・マスク氏がCEOを務めるSpace Exploration Technologies (以下、スペースX)が打ち上げた低軌道衛星を利用した通信サービス。「従来の衛星通信は、地上から約3万6000㎞もの高さにある静止軌道衛星との通信が主流だったが、低軌道衛星を用いるStarlinkは550㎞。地上からの距離が約65分の1になるため、大幅な低遅延と高速伝送を実現する」とKDDI 執行役員 経営戦略本部長 兼 事業創造本部長 松田浩路氏は紹介した。
KDDI 執行役員 経営戦略本部長 兼 事業創造本部長 松田浩路氏
KDDIはスペースXと2021年9月にStarlinkをau基地局のバックホール回線に利用する契約に合意しており、国内の法人企業や自治体への提供に関する契約も結んでいる。同社は現時点で国内唯一の「認定Starlinkインテグレーター」となっており、「回線やアンテナを提供するだけではなく、現地の導入支援や、構内LANの構築、閉域網やクラウドセキュリティなどを組み合わせた通信の総合提案を行っていく」と松田氏は話した。