チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは2011年2月22日、セキュリティの新ビジョン「3D Security」を発表するとともに、これを具現化したネットワークセキュリティソフトの最新版「Check Point R75」を発表した。
3D Securityは、3つの側面からの包括的なアプローチによってセキュリティをビジネスプロセスとして再定義したもの。3つの側面とは、「ビジネス要件をサポートする“ポリシー”」「実際に使う“ユーザー”が守るセキュリティ」「簡単に“実施”可能なセキュリティポリシー」。これらを一体化し、あらゆるレイヤに強力な保護性能を実現する構想が3D Securityだ。
「3D Security」の3つの側面 |
Check Point R75は、「Application Control」「Identity Awareness」「DLP」「Mobile Access」という4つのSoftware Bladeを新たに導入することで3D Securityを実現している。
Application Control Software Bladeは、4500以上のアプリケーション、10万以上のソーシャルネットワークウィジェットが識別でき、これらを80以上のカテゴリにグループ分けしている。同社によれば世界最大のアプリケーション識別ライブラリという。これを基に、ポリシー定義では、例えば「マーケティング部でFacebookの利用が可能」というように、利用の許可や制限をユーザーやアプリケーションを限定してかけることが可能になる。
世界最大のアプリケーション識別ライブラリ |
Identity Awareness Software Bladeは、ユーザーやグループ単位で、きめ細かなセキュリティポリシー管理を可能とする。また、DLP Software Bladeは、業務データや重要な企業情報の漏えいを防ぐ。
Mobile Access Software Bladeは、従来のIPsec VPNに加え、SSL VPNに対応し、iPhoneやiPadといったスマートフォンやタブレット端末からの安全なアクセスを実現する。端末に専用アプリ「Check Point Mobile」をインストールして利用するが、ユーザーはアイコンをタップし、パスワードを入力するだけで設定が完了し、安全に利用できる。Android向けのCheck Point Mobileも提供予定だ。
「Mobile Access Software Blade」の概要 |
Check Point R75は、既存ユーザーにはアップグレードで提供。新規については、ローエンドのアプライアンスとソフトウェアパッケージの「Small」が18万円、中規模のアプライアンスとソフトウェアパッケージの「Medium」が36万円、ハイエンドのアプライアンスとソフトウェアパッケージの「Large」が54万円となっている。