持ち運べるテレビ会議に注目
最後に、テレビ会議の利用スタイルの変化についても指摘しておきたい。従来は会議室に端末を据え置き、利用者はテレビ会議室を予約し、時間が来たら参加者が集まって利用していた。こうしたスタイルではなく、より柔軟に使える製品が増えてきている。モニターにカメラなどを一体化させ、持ち運びできる可搬型の端末だ(写真)。いつでも空きスペースに持って行って少人数の打ち合わせ等でも使えるため、コラボレーションの効率化により高い効果を発揮する。
持ち運べる一体型端末の例。左は、ブイキューブのWeb会議「V-CUBEミーティング」をタッチパネル型PCにプリインストールした「V-CUBE センター」(2010年12月発売)。カメラ内蔵で、マイクはUSBで接続する。電源を入れるだけですぐにWeb会議ができる。右は、ソニーの「PCS-XL55」(2011年1月発売)。21.6型モニターにカメラ・マイクを内蔵している |
ノートPCでWeb会議を使えば、これまでも同様のスタイルは可能だったが、一体型の専用端末ならばLANにつないで電源を入れるだけですぐに使える。IDCの眞鍋氏は「従来はあくまで『会議の延長』だったテレビ会議が、可搬型の端末の登場で、より多様なシーンで使われるようになるだろう」と予想している。