NECは2010年5月6日、NECヨーロッパ社傘下のNECイベリカ社(スペイン・マドリッド)を中心に、「ヨーロッパクラウドコンピテンスセンター」を設置したと発表した。
通信事業者向けクラウドビジネスをメインに、欧州でのIT/ネットワークソリューション提供体制を強化することが目的。NECは2月25日に公表した「中期経営計画V2012」の中で、中華圏、アジアパシフィック、EMEA(欧州、中東、アフリカ)、北米、中南米の5極体制の構築によるグローバル事業の展開を掲げていた。
NECは2008年にスペインのテレフォニカグループとクラウド分野において広範にビジネス協力していくことで合意しており、2009年7月にはスペイン・テレフォニカ社から中小企業向けSaaSのプロジェクトを受注している。また、今年2月には中南米地域で事業展開するテレフォニカ・インターナショナル社と中小企業向けSaaSなどのクラウドビジネスの共同展開について合意するなど、すでにキャリアクラウドビジネスにおいて実績を持つ。
世界中の通信事業者が今、クラウドビジネスの強化に注力しているなか、NECは今回のセンター設置をテコに、欧州でのキャリア向けクラウドビジネスのさらなる拡大を図る考えだ。