北斎の天井絵「鳳凰図」を高精細デジタル化で再現展示 NTT東日本が地域文化財を楽しむ分散型デジタルミュージアム

NTT東日本は6月2日から葛飾北斎の錦絵を高精細デジタル技術で再現した「Digital×北斎」特別展「大鳳凰図転生物語」を東京・初台のNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)で開催している。

NTT ArtTechnologyがアルステクネ社と連携して、長野県・小布施町の岩松院にある葛飾北斎最大の作品である、本堂天井絵「鳳凰図」(八方睨み鳳凰図)を300億画素のデジタルデータを活用して、実物大で完全に再現した展示となる。

NTT東日本、NTT ArtTechnology、アルステクネは、これまで北斎の版画のデジタル化を中心に「Digital×北斎【序章】」展、「Digital×北斎【破章】」展を開催してきたが、今回は、岩松院本堂の天井に描かれた間口6.3m、奥行5.5mの「鳳凰図」、通称「八方睨み鳳凰図」を高精細デジタル化するプロジェクトに取り組んだ。

本展では、これまで長野県・小布施町の岩松院でしか鑑賞することのできなかった「八方睨み鳳凰図」をICCで完全再現展示を行うことで、より多くの方に鑑賞できるようにするとともに、ICT技術を活用して様々な人々が身近な環境で文化芸術を楽しむことができる「分散型デジタルミュージアム構想」の実現を目指している。

「Digital×北斎【序章】」展、「Digital×北斎【破章】」展では、ネットワーク技術の活用で、ICCのサテライト会場として、空港、病院、地方自治体のイベント会場、介護施設などで絵画を楽しむことができるようにしてきた。今回の特別展「大鳳凰図転生物語」も同様に、地域でのサテライトミュージアムの展開を計画しており、第一弾として九州国立博物館で開催中の特別展「北斎」とリンクしている。

NTT ArtTechnologyの国枝学社長は、地域の価値ある文化や芸術を集積して守り、先進テクノロジーを用いて発信することで活かし、地域と地域をつなぎ、世界に発信していきたいとしている。

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