楽天モバイルは2021年4月19日、国立大学法人東京工業大学と連携し、Beyond 5Gを見据えたエッジクラウドコンピューティングに関する研究開発を開始すると発表した。
研究開発のイメージ |
これは、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が公募した「Beyond 5G研究開発促進事業」の研究開発課題である「Beyond 5G超大容量無線通信を支える次世代エッジクラウドコンピューティング基盤の研究開発」の一部の研究開発項目を実施するもの。
Beyond 5Gは、5Gの次の世代の通信規格として、2030年代に導入されることが見込まれている。5Gをさらに高度化したBeyond 5Gでは、超大容量無線通信、高信頼・極低遅延、超大量端末同時接続の実現が期待されており、そのネットワークで稼働するアプリケーションの特性を生かすには、ユーザーや対象の近く(ネットワークのエッジ)でデータ処理(エッジコンピューティング)を行う必要がある。このエッジコンピューティングとクラウドコンピューティングの利点を組み合わせたエッジクラウドコンピューティングは、Beyond 5Gの無線通信を支える重要な技術の1つと考えられている。
完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークを構築した楽天モバイルは、今回の研究開発において東京工業大学と連携し、Beyond 5Gエッジクラウドコンピューティングを活用した実証実験を行い、新たなユーザー体験の創出を目指す。具体的な研究開発内容は以下の通り。
研究開発テーマ:
(研究開発項目2-d-4)「B5Gとエッジクラウドコンピューティングを活用したスーパースマートタウンに関する研究開発」
概要:
Beyond 5G時代を見据え、Beyond 5Gエッジクラウドコンピューティングを活用したアプリケーションの開発と実証実験を実施する。東京工業大学大岡山キャンパスとその界隈にO-RANや3GPPの技術仕様に準拠した5Gネットワークを構築し、Beyond 5G基盤技術として、エッジクラウドコンピューティング上でアプリケーションシステムが動作するためのプラットフォーム開発を行う。同プラットフォームを活用し、ネットワーク機能の最適化を図るとともに、将来のスマートシティに求められるサービスの実現に向けて実証実験を実施する。また、エッジクラウドコンピューティング間の連携を実現し、モビリティに伴うサービスや離れた場所のユーザーとのネットワーク接続において、シームレスな大容量データ通信環境の構築を目指す。
期間:
2021年3月から2025年3月末(予定)