アカマイ、2021年度は「アイデンティティ・セキュリティ」を強化

アカマイが2021年度の事業戦略発表会を開催した。2020年度以降、パンデミックによってデジタルシフトが加速。オンラインのUXを向上させるため、様々な企業がIDを統合しており、アイデンティティ情報を狙ったサイバー攻撃が複雑化・増加していることから、2021年度の注力分野の1つに「アイデンティティ・セキュリティの強化」を掲げた。

アカマイは2021年2月26日、2021年度の事業戦略説明会をオンラインで開催した。

2020年は新型コロナウイルス感染症拡大によってテレワークやネットショッピング、ライブ配信などのデジタルシフトが加速し、トラフィックが前年対比50%以上と急増。ピーク時は181Tbpsにも達したうえ、今年はこの昨年のピーク値を更新し続けているという。

こうした流れを受け、アカマイの2020年の業績はグローバルで好調だった。売上高は32億ドル(3360億円/1ドル105円として換算)で、前年対比で11%増。このうちセキュリティ事業では前年比25%増の10億ドル(1050億円)超となった。日本法人においてもセキュリティビジネスは好調で、昨年1年間だけで売上高が170%の成長。テレワークの増加と共にゼロトラストへの関心も伸びたという。

しかしデジタルシフトの加速に伴い、セキュリティの課題も一層深刻になってきた。アカマイ・テクノロジーズ 職務執行者社長 山野修氏は、「VPNの脆弱性、サプライチェーン攻撃、フィッシング、ランサムウェア、テレワークをしているリモート端末を狙うなど、サイバー攻撃は増加しており、アタックサーフェス(攻撃対象領)も変わりつつある。また、様々な企業がUX向上のために複数のIDを統合を進めていることで、ネットショッピングをはじめ色々なものがIDを中心に展開される。今後はIDのセキュリティ強化がますます求められる」と指摘。


アカマイ・テクノロジーズ 職務執行者社長 山野修氏

こうした背景も踏まえ、以下の4つを2021年度のアカマイの重点分野に設定した。


アカマイの2021年度の重点分野

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