シスコの中川社長が就任会見、2021年度下期の「4つの重点戦略」とは

2021年1月にシスコ日本法人の社長に就任した中川いち朗氏が就任会見(オンライン形式)を行った。コロナ禍における社会情勢の変化を「新たな世界を創る好機」と強調。2021年度(同社会計年度)下期の重点戦略として「企業のDX支援」「パートナープログラムの刷新」など4つのテーマを掲げた。

2021年1月25日付でシスコシステムズ(日本法人)代表執行役員社長に就任した中川いち朗氏は、2014年の入社以来、大手企業を対象とするエンタープライズ事業部門と、通信事業者向けビジネスを推進する情報通信産業事業統括を歴任した。


代表執行役員社長に就任した中川いち朗氏の経歴

同氏によれば、この両部門を担当するのはシスコでは珍しいケースだという。エンタープライズ事業においては、ネットワーク製品販売を主体とする従来型ビジネスからサービス型・リカーリングモデルへの転換を経験。2018年からは副社長として通信事業者向け事業、特に5G関連事業を推進してきた。

シスコが戦略の軸とする「企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援」においては、クラウド型へのICT利用形態の変化と5Gの利活用が重要な要素となるだけに、これまでの経験は新社長としての舵取りにも大きく影響しそうだ。


2021年下半期の重点戦略

その中川新社長が、2021年度下期の重点戦略に挙げたのが上図の4つだ。シスコは同社の存在意義(パーパス)として「すべての人に開かれた未来を創る」を掲げており、その実現に向けて「この4つの戦略を推進していく」と力を込めた。

1つめは「日本企業のデジタル変革支援」だ。

テレワーク/リモートワークの普及などにより企業のネットワーク利活用のかたちが変わってきているが、中川氏は「これは一過性のものではなく、元には戻らない。ネットワークのあり方が変わろうとしている」と述べた。今後は「間違いなくハイブリッド型のワークスタイルになる」と予想し、そのためにはインターネットを中心としたネットワーク環境を構築し、かつ、インフラの可視化、分析、自動化を実現することが重要だと指摘した。


ハイブリッド型ワークスタイルを支える「Cisco Secure Work from Anywhere」

日本企業がそうしたネットワーク環境を実現するために、あらゆる環境からクラウドへ安心・安全かつ快適に接続できる「マルチアクセス」や「ゼロトラスト」、アプリ毎に最適な回線を使い分けられる「SD-WAN」、運用を省力化・自動化する「インテントベースのインフラ管理」を提供する。

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