京葉ガスとセンスウェイは2020年5月22日、LPWAに対応した各種環境センサーを使って建物内温度や外気温を可視化し、空調制御を最適にする空調IoTソリューションを共同開発したと発表した。
同ソリューションは、電池駆動で設置が容易なセンサーを用いて建物内の温度・湿度・CO2濃度を定点測定した結果をタイムリーに可視化。さらに空間内の人数に応じて経時変化するCO2濃度を「人の数や動き」を反映するデータとして活用することを実現する。
屋外用温湿度センサー |
低消費電力で長距離通信が可能なLPWAを用いた環境センサーの活用には、以下のようなメリットがあるという。
①設置場所に制約がないため、室内環境や人の密度を把握したい場所を自由に選定し測定が可能となること
②導入に際して工事が不要であるため、既存建物での採用も容易であること
③画像などと比べてデータ容量が小さいため、低消費電力で環境情報の取得が可能となること
今回のプロジェクトは、柏の葉アーバンデザインセンター、千葉県柏市、三井不動産らを中心として運営される柏の葉キャンパスの街を舞台にした実証プラットフォーム「イノベーションフィールド柏の葉」の支援プロジェクトとして行われた。
屋外の環境データに関しては「イノベーションフィールド柏の葉」ですでに行われていた街の環境モニタリングの取り組みからオープンデータとして提供を受けているという。
また、開発趣旨に賛同したT-SITEの協力により、同社が運営する複合商業施設「柏の葉T-SITE」にソリューションが試験導入されている。
アプリケーション画面イメージ |
京葉ガスとセンスウェイは、「柏の葉T-SITE」で蓄積した測定データを基にさらなる活用方法を検討し、屋内の環境変化に連動した空調制御などより簡単に快適空間を実現するサービスの研究開発を進めていきたいという。