キーパーソンが語る

5G視野にNB-IoTへ注力する――5年後には30億のモノが携帯ネットワークでつながる

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2016.05.12

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

華為技術有限公司 ワイヤレス・
ネットワーク・プロダクトライン
ワイヤレス・マーケティング・
オペレーション担当 プレジデント
邱恒(キュウ・コウ)氏

中国の大手通信ベンダーであるファーウェイが、携帯電話ネットワークでモノとモノとの通信を実現するセルラーIoT(モバイルIoT)のビジネスに本腰を入れてきている。その中核を担うのが3GPPで標準化が進められている新技術NB-IoTだ。無線ネットワーク分野のマーケティングを統括する邱恒氏に、ファーウェイのIoT戦略を訊いた。

 

――IoTの市場が大きな伸びを見せています。ファーウェイではこの市場をどう捉えているのですか。

 当社は、2025年までに1000億のモノがネットワークに接続されるようになると見ています。この市場は非常に大きなものになるでしょう。1000億の接続にはさまざまな通信技術が用いられることになると見られますが、当社はその中でも特に「セルラーIoT」――携帯電話のネットワークでIoTをサポートする技術に優先的に取り組もうとしているのです。

――セルラーIoTに注力するのはなぜですか。

 理由は大きく3つあります。

1つがカバレッジです。携帯電話網ではすでに全国、全世界をカバーするネットワークが整備されています。他のシステムで、これに匹敵するカバレッジを新たに実現するのは難しいと思います。

2番目の理由がセキュリティです。IoTは、家庭、企業と幅広い場面で使われますからセキュリティに不安があるようでは、普及は見込めません。携帯電話はアーキテクチャそのものがセキュアですし、運用を担う通信事業者も高い信頼を得ています。

最後が、エコシステムが強力であることです。携帯電話では、多くのベンダーがチップセットやデバイスを手がけていますし、IoTゲートウェイなども多く展開されています。セルラーIoTの技術規格は移動通信の標準化団体3GPPで作られていて、誰もが同じ基準で製品を作ることができます。規模が大きいのでコスト削減がしやすく、安価にサービスが提供できることも、セルラーIoTの大きな利点です。ユーザーにとって魅力的なサービスが実現できる可能性があるのです。

――主にどういった分野での利用を想定しているのですか。

 我々はセルラーIoTでより幅広い分野をサポートできると考えています。特に、3GPPで標準化が進められている新たな技術規格NB-IoTが実用化されることで、セルラーIoTのサポートできる領域は大きく広がることになると見ています。

有望な市場の1つが、農業分野です。無線を介して機器を制御したりセンサーで集約した温度や湿度などの情報を活用し、作業効率を大幅に向上させ作物の品質を高めることができます。

家庭の電気やガスの利用量をリアルタイムで収集できるスマートメーターもセルラーIoTの有力なターゲットです。ペットにセンサーを取り付けてどこにいるかを把握したり、輸送中の荷物が今どこにあるかをリアルタイムでモニターするトラッキングも期待の持てる分野です。監視カメラや自動車をネットワークに接続する手段としても広く使われるでしょう。我々は2015年末で、セルラーIoTで接続されているデバイス数は世界ですでに4億に達したと見ています。NB-IoTの登場により、2020年には接続数が7倍の30億になると考えています(図表1)。


図表1 セルラーIoTの市場規模
セルラーIoTの市場規模

スペシャルトピックスPR

1810prtg
1810riverbed
ribbon1809

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】エッジコンピューティング最新案内
<Part1>モバイルキャリアが描くエッジ活用 <Part2>NTT東日本のエッジ拠点に潜入 <Part3>MEC標準化の最新動向 <Part4>AWSとAzureのエッジコンピューティング戦略 <Part5>製造業IoTを加速するEdgecross <Part6>エッジコンピューティングを支えるネットワーク

[インタビュー] ●ネットワンシステムズ 荒井透社長COO 
[ビジネス最前線]●SD-WAN×セキュリティで攻勢/●Ubiquitiが仕掛ける価格破壊 [技術&トレンド]●気づかぬ間に給電 [商品特集]●ネットワーク監視/●次世代FW

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

ゾーホージャパン低価格フローコレクターで
シスコ機器を使い倒そう!

シスコ機器が備えるNetFlowやIP-SLAを活用し、きめ細やかな監視を!

リバーベッドテクノロジーアプリの体感品質を可視化 そのトラブル解決に留まらない効果とは?

「SaaSのレスポンスが遅い」。IT部門の悩みをリバーベッドで解消!

ライトL3スイッチ「SWX3100-10G」行き詰まる小規模NWを変革しよう

高価なレイヤ3スイッチには手が出ないが……。そんな悩みに、新たな選択肢をヤマハが提供する。

IntelligentAVAIエンジンで未知の脅威も自動検知

ウォッチガードのUTMに、マシンラーニングでマルウェアを検知する「IntelligentAV」機能も加わった。

Gigamon通信事業者での採用実績多数!
セキュリティ機器コストも大幅削減

今注目のネットワークパケットブローカー。そのNo.1メーカーとは?

PRTG Network Monitorネットワーク監視を簡単スタート!

NW監視の重要性は分かっているが、人材も予算も不足――。そんな企業に知ってほしいのが「PRTG」だ。

Big Switch Networksウンザリする運用管理とサヨナラ

大量のスイッチを個別に設定・管理する従来型NW運用を、Big Switch NetworksのSDNで革新しよう!

ユニアデックス次世代のネットワーク運用とは?

先進企業はもう始めている「Big Cloud Fabric」によるネットワーク運用変革を事例に学ぶ。

リボン・コミュニケーションズ多様なリアルタイムコミュニケーションでシームレスな通信を実現!

SBCを強みとする2社が合併して誕生したリボン・コミュニケーションズ

SAS Institute Japanデータ解析、もうやり尽くしたと思うのはまだ早い

さらなる品質改善やコスト削減を実現したあの先進企業とは?

潜伏する脅威をAIが検知!
産業用制御システムやIoTも守備範囲

日商エレクトロニクスのセキュリティ対策が“新ステージ”に突入する!

リボン・コミュニケーションズTeamsの電話機能にいち早く対応
UCを狙ったサイバー攻撃対策も

Microsoft TeamsとPSTNをつなぐリボン・コミュニケーションズ

UNIVERGE Aspire WX電話やUC機能を全方位にカバー
中小企業の多様な働き方を強力支援

NECが5年ぶりの中小向けキーテレフォン「UNIVERGE Aspire WX」

F5ネットワークスセキュリティやGi-LAN仮想化など
モバイルインフラの強化に貢献

5G移行を控えた今、F5ネットワークスはどんな価値を提供できるのか?

アクセスランキング

tc1809
iot24

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます