シャープが80型の巨大電子黒板「BIG PAD」、会議システムとの連携で遠隔地との情報共有にも

シャープがおよそ1畳という80型の大型液晶タッチディスプレイ「BIG PAD PN-L802B」を発表した。iPadのような直感操作も特徴で、電子黒板としての用途のほか、会議システムとの連携により遠隔地との情報共有にも活用できる。

シャープは2012年1月10日、80型の業務用タッチディスプレイ「BIG PAD PN-L802B」を発表した。1月31日からオフィスや教育現場など向けに、電子黒板(インタラクティブ・ホワイトボード)やテレビ会議用ディスプレイとして販売を開始する。価格はオープンで、想定市場価格は約150万円だ。なお、BIG PADはシャープの業務用大型タッチディスプレイシリーズの愛称で、70型の「PN-L702B」と60型の「PN-L602B」がすでに販売されている。

BIG PAD
BIG PADを使ってプレゼンテーションを行うシャープ 常務執行役員 ビジネスソリューション事業統轄 兼 ドキュメントソリューション事業本部長の中山藤一氏

今回の新製品の特徴は、何と言ってもそのディスプレイサイズである。表示エリアは約1.7×0.9mと、たたみ約1畳分に相当するという。この大型化を可能にしたのは、同社堺工場の第10世代液晶パネル生産ラインだ。インタラクティブ・ホワイトボードにはプロジェクター型もあるが、液晶型はこれと比べて輝度や人の影が映らない点で優れる一方、コスト面がネックだった。しかし、効率的に大型液晶パネルを生産できる堺工場の優位性により、「(プロジェクター型の)価格ゾーンに持ち込めた」(同社常務執行役員の中山藤一氏)という。既発売の60型/70型も十分「BIG」と言えるが、中山氏によると文教関係では「少し小さいね」と評価されることもあったそうだ。

操作性の良さも強調された。BIG PADはスマートフォンライクのタッチ操作を採用するが、ここでユーザービリティを大きく左右するのがタッチ操作時の応答速度だ。中山氏はディスプレイ上に手書きで文字を書くデモを披露したうえで、「タッチに遅れることなく、文字が書ける。他社の場合、(遅延時間は)70ミリ秒や100ミリ秒だが、この商品は40ミリ秒以下。おそらく世界最高速だと思う」と述べた。

LAN端子などを備えたオプションのインターフェース拡張ボード「PN-ZB01」を追加することで、遠隔地との情報共有にもBIG PADは活用可能だ。シャープの100%子会社、iDeepソリューションズが提供するクラウド型会議システム「TeleOffice」であれば、タッチ操作もサポートされるという。

BIG PAD
PN-L802Bの最大解像度は1920×1080ドット、最大輝度は300cd/平方メートル、コントラスト比は3000:1。また、LEDバックライト採用による260Wの低消費電力も特徴だという

このほか会場では、タブレットで撮影した写真をBIG PADに送信して活用するスマートフォン/タブレット連携や医療向けアプリケーション、デジタル複合機との連携のデモなども紹介。「早期に10万台、100万台を実現していきたいが、それはどれだけ味付けをしていけるかにかかっている」と、中山氏はBIG PADを活用したソリューション/アプリケーションの開発/提供にも力を入れていく考えを示した。

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