ソフトバンクテレコムがオラクル製品を利用したPaaS提供――1時間2980円からの低料金

ソフトバンクテレコムとソフトバンクグループのPSソリューションズ、米オラクル、日本オラクルの4社は2011年5月18日、企業向けクラウド事業で協業したと発表した。これによりソフトバンクテレコムは、企業向けクラウドサービス「ホワイトクラウド」において、企業向けIT基盤サービス「ホワイトクラウド エンタープライズ PaaS powered by Oracle」を提供する。

ホワイトクラウド エンタープライズ PaaS powered by Oracleは、負荷の増減が激しい企業の情報システムを構築する環境基盤を、必要な時に必要なだけ提供するクラウドサービス。オラクルの高速データベースマシン「Oracle Exadata」とクラウドマシン「Oracle Exalogic Elastic Cloud」で構成され、高度なデータ管理技術とシステム統合技術をフル活用することで、24時間365日、安全に稼働する。サービスメニューは「Databaseモデル」と「Application Serverモデル」の2種類。

ソフトバンクテレコムの取締役専務執行役員兼CISO、PSソリューションズ社長の阿多親市氏

ソフトバンクテレコムの取締役専務執行役員兼CISOで、PSソリューションズ社長の阿多親市氏は「ポイントは3つある」という。(1)完全従量課金、(2)通信キャリアとしての実績、(3)スペシャリストによるサポートだ。

「ホワイトクラウド エンタープライズ PaaS powered by Oracle」の3つのポイント

(1)については、税込2980円/時~で提供する。阿多氏は「たとえ1時間でも使えるように設定した」と語り、時間単位の従量課金とし、初期費用も無料で利用期間の縛りもない。

提供価格は税込2980円/時~。スペックは大量データを扱うことを考え、メモリ8GBを最小構成にしているという

(2)では、ソフトバンクグループ内の実績とリソースを提供する。具体的には、99.999%の稼働率と高セキュリティ、キャリアグレードの運用・監視などを挙げた。

(3)のスペシャリストによるサポートについては、ソフトバンクグループでは社員のスペシャリスト化に努め、2010年時点でORACLE MASTER Platinum10名、ORACLE MASTER Gold23名を含む260名がORACLEやCISCOなどの資格取得者となっている。このうち、ORACLE MASTER Platinumの10名を含むスペシャリストがPSソリューションズに出向。日本オラクルからも専任組織による支援を受けてスペシャリストを集結させ、彼らが完全サポートする体制を構築する。

7月にExadataを使えるβサービスを開始し、秋頃をめどにExalogicも利用できる正式サービスを開始する。なお、Exalogicの利用料金は未定。

(左から)日本オラクル常務執行役員テクノロジー製品事業統括本部長の三澤智光氏、日本オラクル代表執行役社長最高経営責任者の遠藤隆雄氏、ソフトバンクテレコム阿多氏、米オラクルプロダクト・マーケティング担当グループ・バイスプレジデントのロバート・シンプ氏。遠藤社長は「今回の協業により、“本物のクラウドとは何か”を市場に発信していきたい」と語った

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