韓国モバイルビジネス動向ウォッチ[第5回]サムスンの独自モバイルOS「bada」は第2のSymbianになるのか?

モバイル先進国、韓国をウォッチしながら、新しいモバイル関連ビジネスの種を見つけていく本連載。今回はサムスン独自のモバイルOS「bada」を取り上げる。

ノキアの選択は正しかったのか?

「Mobile World Congress 2011」の開幕を直後に控えた今年2月11日のバルセロナで、ある重大な発表が行われた。かねてからの噂通り、ノキアがマイクロソフトと戦略提携し、同社のスマートフォンプラットフォームとしてWindows Phoneを採用するとアナウンスしたのだ。

ノキアとマイクロソフトが戦略提携

なぜノキアは商業的により大きな成功が見込めるAndroidではなく、Windows Phoneを選択したのか。Windows PhoneはiPhoneやAndroidに大きな遅れをとり、スマートフォン市場では今やほとんど見る影がない。

かたやノキアも、携帯電話市場の世界シェアトップの座は依然維持しているものの、今年2月のガートナーの発表では2010年の世界シェアは28.9%と、前年から7.5ポイントもシェアが下落した。その理由はもちろん、Symbianに固執するというスマートフォン戦略上の失敗があったためだ。

互いに窮地にあるマイクロソフトとノキア――。それぞれの政治的な思惑が一致した結果、今回の大英断が下されたのだろう。

橋本清治(はしもと・せいじ)

IT業界での30年の経験を生かし、某外資系通信機器ベンダー勤務の傍ら、エムアンドエムリサーチを運営。主に海外の通信事情リサーチやベンダーの日本進出の支援を行う。現在は特に韓国のモバイル通信事情を注視している。表面的な事実の調査だけでなく、必要があれば現地調査も行う行動派リサーチャ。“真実は体で確かめる”が身上。コンタクトはinfo@mmrjp.comまで

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