「ローカル5Gも11ahもWi-Fi 6も」 サイレックスが組み込み無線開発の新拠点

Wi-Fiを中心に組み込み無線モジュールやネットワーク機器を製造・販売するサイレックス・テクノロジーが、ローカル5G製品の開発・検証拠点「THE BASE」をオープンする。Wi-Fi 6と802.11ahの無線LAN規格も使用できる環境を整備。顧客・パートナーと共同でワイヤレス製品の開発を促進する。

京都に本拠を置くサイレックス・テクノロジーが、ローカル5Gの開発・研究拠点を新設する。

名称は「THE BASE for 5G and Wireless」(以下「THE BASE」)。顧客企業やパートナー企業等との共創の場として、京都府精華町のけいはんな本社内に2022年2月1日にオープンする。Wi-Fiで培った組み込み無線のノウハウを提供し、ローカル5G対応製品/ソリューション開発を後押しするのが目的だ。

THE BASEでは、4K映像伝送や機器の遠隔制御デモを通して ローカル5Gの性能を体感できる
THE BASEでは、4K映像伝送や機器の遠隔制御デモを通して
ローカル5Gの性能を体感できる

2022年1月27日に開催した記者説明会で、代表取締役社長の三浦暢彦氏はTHE BASEの意義について次のように話した。

「我々自身、2020年からローカル5Gの製品開発を始めたが、5Gがつながるところが少ないことで開発が難航した。同じようなお客様は多いはず。ここを“基地”として、新しいアイデア・製品を生み出していきたい」

ローカル5Gと最新Wi-Fiの混在環境
THE BASEには、4.8-4.9GHz(Sub6帯)のローカル5Gシステムを構築し、機械の遠隔操作や高品質映像伝送などのデモ環境も用意する。ローカル5Gの性能を体感できるほか、サイレックスが開発した試作機を使った検証・評価も可能だ。

サイレックス・テクノロジー 代表取締役社長の三浦暢彦氏(左)と、 執行役員の綱嶋和也氏
サイレックス・テクノロジー 代表取締役社長の三浦暢彦氏(左)と、
執行役員の綱嶋和也氏

また、THE BASEではローカル5Gだけでなく、Wi-Fi 6と、IEEE802.11ahが使える環境も用意する。11ahは920MHz帯を用いる無線LAN規格で、「Wi-Fi HaLow」と呼ばれる。1km程度の長距離通信が可能な点が特徴だ。

執行役員の綱嶋和也氏は、「11ahは、屋外を含めたIoTに不可欠と考えている」と話し、ローカル5GとWi-Fi 6、11ahを用途ごとに使い分ける無線ソリューションの開発を進める考えを示した。

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