マクニカネットワークスは2021年8月3日、オリンパスへ国内工場で初となる新型コロナウィルス感染者及び濃厚接触者の工場内での接触履歴追跡を行う、感染症（COVID-19）対策追跡ソリューションを提供したと発表した。
オリンパスでは医療機器の修理センターの操業を止めないために、リスクを最小限にする強固な対策の導入を検討していた。修理センターでは製造工場と同様にテレワークの全面導入が難しく、どうしても従業員の現場作業が発生するが、ひとたび感染者や濃厚接触者が確認された場合、修理センター内で誰とどの程度接触を持ったのかを客観的に計測する術がなく、記憶に基づいた曖昧な情報で接触対象者の絞り込みをせざるを得ない状況だった。
そこでマクニカネットワークスでは、仏Actility社のLoRaWAN/Bluetooth Low Energy(以下BLE)対応小型端末を用いて接触状況をモニタリングするシステムを提供。各従業員が装着した専用端末がBLE無線通信を活用した独自アルゴリズムを用いて互いの距離と接触時間を計測し、濃厚接触に該当する基準値を超えた接触状態になるとLoRaWANを介してアラートをクラウド上の集中管理アプリケーションに送信する。
ソリューション構成イメージ
現在2つの修理センターで運用されており、計数百名規模の従業員の接触状況をモニタリングしているという。実際に従業員で濃厚接触が疑われるケースが発生したが、同システムを使用して、該当者の工場内での濃厚接触者を迅速に割り出すことができ効果を確認したとしている。
