フォーチュン100の内91社が採用、SD-WANのトップベンダーに成長ヴイエムウェアはサーバー仮想化やデスクトップ仮想化のリーダー企業だが、ネットワークやネットワークセキュリティにも注力してきていることは余り知られていない。2012年にNicira SDNを買収、NSX Data Centerとしてデータセンター内ネットワーク仮想化のSDNの提供を開始したのを起点に、2016年にはネットワークを可視化するvRealize Network Insightを発売。翌2017年には第2世代のNSX Data Centerのリリースと共に、SD-WANトップベンダーのVeloCloudを買収、VMware SD-WAN™ by VeloCloud® として提供した。2018年にはその実績の上に、SD-WANの技術を取り込んだネットワークビジョン「Virtual Cloud Network(VCN)」を発表。その後、現在まで、VCN実現のために必要なネットワークスタックを開発、買収してきた。
図1.ヴイエムウェアのネットワーク/セキュリティ製品の歴史(画像クリックで拡大)
その結果、ある調査会社の調べでは国内のソフトウェアベースのSDN市場でのシェアは75%以上。ヴイエムウェアのネットワーク製品を採用している企業はワールドワイドで1万7,000社以上、フォーチュン100のうち91社に上る。「日本のキャリアを含むグローバルのトップキャリア10社のうち8社がヴイエムウェアの製品を導入しており、vSphereとNSX Data Center、そしてSD-WANがキャリアクラウドを支えています」とヴイエムウェアの大平伸一氏は語る。
ヴイエムウェアのネットワーク仮想化製品でオーバーレイ技術を使い、高いセキュリティを担保して、パフォーマンスが劣化しても、オーバーレイの操作で、快適なネットワークへの切り替えが可能だ。そのために、SDNをWANの世界に拡げたのがSD-WANであり、現在ヴイエムウェアはSD-WANのトップベンダーになっている。