埼玉工業大学は2020年5月25日、新型コロナウイルス感染拡大防止策として、 全学部(2学部5学科)において5月14日よりオンラインによる遠隔授業を開始したと発表した。2443名の全学生が初日からスムースに遠隔授業に参加。全体のカリキュラムの約9割となる381科目で同時双方型のリアルタイム配信の授業を実施しているという。
同様にオンライン授業を行っている大学の中には、開始初日に学生がアクセスできず授業に参加できないといったトラブルも発生しているなか、埼工大では事前準備に注力したことで、初日からスムースに開始できたとしている。
オンライン授業の様子
特に、最初の授業となった全学生対象の一般共通科目「仏教精神I」は、履修登録していた約300名の学生全員が予定どおりオンラインで参加し、効果的な遠隔授業が実施されたという。
事前準備では、全学生がオンライン授業で円滑に学べるようにビデオ会議システム「Zoom」の操作ガイドを作成し、学生の自宅のPCやネット環境がオンライン授業に対応していることを全員に接続確認を行った。教員へは遠隔授業の開講に向けて実践的なマニュアルを作成し、 全教員を対象にしたZoom講習会を開催して、 授業の準備を支援。また、コロナウイルス感染対策により学生が校内へ入構禁止のため、履修登録した科目の教科書を販売店と大学が連携し、 各学生の自宅に個別に教科書を送付した。
なお、これら学生・教職員へのサポートは、下記の特設サイトでの情報提供により、運用されている。
埼工大では、新型コロナの感染防止と学生の安全と健康を守るため、2020年度前期授業において5月14日~8月7日の予定でオンラインによる遠隔授業を実施する予定。Zoomを使用したリアルタイムの双方向による遠隔授業を中心に、オンデマンド方式をはじめ、いくつかのツールを組みあわせて教育効果を高めるとしている。
また、 遠隔授業の導入に合わせてカリキュラムを一部改編し、実験・実習・製図等の授業は夏季(2020年9月1日~9月30日)に集中講義を開催する予定で前期の授業を実施している。