NVIDIAが5G向けvRANやエッジサーバー「EGX」発表――KDDI、ソフトバンク、NTT東などと協業

2019.10.23

ページタイトルとURLがコピーされました

NVIDIAが「MWC 2019 Los Angels」で5G向けvRAN用SDKとエッジサーバー群を発表した。5G向けvRANはKDDIとソフトバンクが評価を開始、エッジサーバーはNTT東日本が採用することも明らかにした。

NVIDIA CEOのジェンスン・ファン（Jensen Huang）氏は10月22日（日本時間）、ロサンゼルスで開催された「MWC2019 Los Angels」の基調講演で、新ソリューションの特徴と同社の戦略を説明した。発表された製品は２つあり、1つはエッジサーバー製品群「NVIDIA EGX Edge Super Computing Platform（EGX）」。もう1つは5G向けの仮想無線アクセスネットワーク（Virtual Radio Access Network : vRAN）用のソフトウェア開発キット（SDK）「Aerial」だ。

ファン氏は冒頭、私たちの生活を大きく変えた代表例としてiPhoneを挙げた。「iPhoneは最初のスマートフォンであり、ソフトウェアで定義されたスマートなカメラなど多くのアプリケーションを開発した」。そして「これからの時代はあらゆるサービスがクラウドに繋がり、スマートになっていく」。

NVIDIA CEOのジェンスン・ファン氏

エッジサーバー群「EGX」――Azureと連携、ウォルマートやNTT東などで採用EGXは大きく同社のエッジコンピューティング向けサーバー群と、クラウドで利用できる各種サービス群からなる。NVIDIAのGPUは大量のデータから推論処理を高速で行えるよう設計されており、今後Dell Technologies、HPE、Lenovo、富士通などを含む12の企業からOEM製品として提供される予定だ。

また、マイクロソフトのクラウドサービス「Azure IoT Edge」などと連携し、様々なソリューションを提供する。ファン氏は「NVIDIAとマイクロソフトのプラットフォームは、顧客にエッジからクラウドまでのエンドツーエンドソリューションを提供する」と強調した。

エッジサーバーにはKubernetesプラグインなども内蔵している

導入事例として、ファン氏は米小売り大手のウォルマートで、ネットワークカメラやIoTセンサーの処理をエッジで処理していると説明。5000平方フィート（約4600㎡）の店内にEGXサーバーを配置し、1.6Tbpsのデータ処理を行っているという。ウォルマートは今後27カ国、1万1000店舗に同様のシステムを展開する予定だという。