日本マイクロソフトの平野拓也社長によれば、Microsoft Teamsは、「マイクロソフト史上最速のスピードで成長している」サービスだという。利用している組織の数はすでに50万以上に達し、1万人以上のアクティブユーザーが存在する企業の数は150社に及ぶ。44もの言語をサポートし、世界中にユーザーが広がっている実態を紹介した。
Microsoft Teamsは世界で50万以上の企業、組織で利用されているという
このTeamsは、WordやExcel、PowerPoint等のOfficeソフトと、ビジネスチャットやビデオ会議、VoIP通話といったコミュニケーションツールを連携させて利用できるのが特徴だ。ファイル共有機能等も含め、オフィスで必要とされる多様なアプリケーションを組み合わせて用いることができる点が企業からの支持を集める理由という。
また、Microsoft Azure上に用意されたAI・分析ツールが活用できる点も競合他社のコラボレーションツールとの差別化ポイントになっていると平野社長は話す。Teamsでやり取りされたメールやチャット、音声通話のデータはクラウドに蓄積され、コミュニケーション密度や働き方の可視化に用いられる。「My Analitics」「Workstyle Analitics」と呼ぶ機能だ。
日本マイクロソフト 代表取締役社長の平野拓也氏(左)と、
ソフトバンク 代表取締役 副社長執行役員 兼 COOの今井康之氏
働き方改革のために「My Analiticsを使われるお客さまも増えてきている」(平野社長)
クラウドから直接、固定電話網へ発着信
今回、ソフトバンクとの協業により提供を始める「UniTalk」は、このTeamsの音声通話機能を大幅に強化する新サービスとなる。Office 365のクラウド上から直接、ソフトバンクの固定電話サービスを使えるようにするもので、Teamsを利用するPCやスマートフォン等から03番号や06番号といった、いわゆる「0AB~J番号」による電話の発信・着信が行えるサービスだ。
UniTalkの概要
合わせて、保留・転送、パーク保留、コールピックアップといったPBX機能も提供。実質、「PBXを不要にする」サービスといえる。
これを実現するため、「Office 365と我々の電話網を密につないだ」と話すのは、ソフトバンクの今井康之副社長だ。これまで、Teamsで固定電話番号による発着信を行うには、企業の拠点等に電話回線を引き込み、PBX等の装置の導入も必要だったが、UniTalkではそれらが一切不要になるという。
「PBX工事、宅内配線、内線計画とそれに伴う設定といった手間がなくなる。ソフトバンク、マイクロソフトと契約していただくだけで使える」と同氏。大幅なコスト削減効果が見込めると自信を見せた。
国内通話に関しては、月額800円の定額料金で提供する
加えて、固定電話回線を使った音声通話のため「品質は非常にクリア」(今井氏)。これを、1ユーザー当たり月額800円の定額で提供する。