NTT東日本は、全国畜産農業協同組合連合会とコンピューター総合研究所（CAL）とともに、栃木県那須塩原市で畜産分野のIoTに関する実証実験を行うと発表した。2017年5月から2018年3月まで実施する予定だという。
肉用牛にストレスをかけずに転倒事故死による経済的損失を防ぐため、この実験では肉用牛にセンサーなどは取り付けない。Wi-Fi、ミリ波ネットワーク、画像データ解析技術、肉用牛の転倒自動検知技術などを活用し、出荷前の肉用牛の転倒事故死の未然防止を目指す。
| 実証実験のイメージ（クリックで拡大） |
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実証実験は、全畜連の子会社で肉用牛や豚の生産を行う、ぜんちく那須山麓牧場で行われる。牛舎に赤外線モーションセンサーを設置し、その画像データをWi-Fi経由で収集した後、長距離の無線通信が可能なミリ波ネットワークを利用してクラウドへアップロードする。
クラウドでは、蓄積した画像データを利用し、肉用牛の転倒状態の解析を行う。転倒検知した時には、畜産農家のスマートフォンやタブレット端末へ通知し、肉用牛の転倒事故死を防止する。
各社の役割は以下のとおり。
【全畜連】実証実験フィールドの提供、効果検証、対象牛の肥育、監視
【CAL】畜産牛向け行動監視支援システム（画像ビッグデータ解析システム）、赤外線モーションセンサーなどの提供
【NTT東】実証実験の全体企画・運営およびWi-Fiアクセスポイント、ミリ波ネットワーク、ネットワークカメラなどの提供
実証実験を通じて、転倒自動検知が安定した肥育・出荷に効果があるかを検証し、畜産分野における簡単でレディメイド型のIoTサービスの商品化を目指すとしている。
この内容は、2017年5月24～26日にビッグサイトで開催される、ワイヤレス IoT EXPOにおいて、詳細な内容を展示する予定だという。
