「すべてのネットワークをワイヤレスで実現することを真剣に考えている唯一の会社」――。下野氏はそうアルバネットワークスを紹介することから講演を始めた。
アルバは、企業向け無線LAN機器で世界第2位のシェアを持つネットワークベンダーだ。無線LANアクセスポイントやモビリティコントローラから、管理ツール、統合認証基盤、Wi-Fiアナライズ、位置情報ソリューションなど、幅広い製品を展開している。さらに、「今年、ヒューレット・パッカード(HP)と合併したことで上位の有線ネットワークなどを含めた領域で事業を行える陣容が整いつつある」と同氏は説明した。
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日本ヒューレット・パッカード/アルバネットワークス 西日本営業部 コンサルティングエンジニア 下野慶太氏 |
下野氏が今回の講演のメインテーマに据えたのが、アルバが提唱する「モビリティファースト」である。無線を活用し、すべてのITツールを場所にとらわれずに利用可能にするネットワークのコンセプトだ。アルバでは、これがワークスタイル変革を支える基盤になると考えている。
他方、こうしたネットワーク環境では、端末数やトラフィックの量・種類、そしてセキュリティリスクが大幅に増大することが予想される。そこでアルバではモビリティファーストのネットワークを実現するためには、現在の無線LANの機能を以下の4つの方向で強化する必要があると考えているとした。
(1)有線LANの代替として利用できる安定性とパフォーマンスを実現すること
(2)ユーザーがどういう権限でどこにアクセスするかなどに基づいた効果的でシンプルなセキュリティ対策を取り入れること
(3)無線・有線、アプリケーションを含めたシンプルな統合的な管理システムを導入すること
(4)位置情報の活用などの付加価値の高い機能を実現すること
アルバではモビリティファーストを実現するために4つの分野で無線LANの機能強化が必要だとする |
下野氏は「この4点について、アルバは最先端のテクノロジーで最良の製品を提供できるようにしている」とし、これらを実現する要素技術と製品展開について説明した。