クラウドへの移行がますます本格化している。これを象徴するのが、最近よく耳にする「クラウドファースト」という言葉。新規システム構築や既存システムの更改時、クラウドを最優先で検討するポリシーを意味する言葉だ。クラウドを“第一の選択肢”として検討する企業が急増しているのである。
少し前まで「クラウドなどもっての外」というのが“常識”だった金融業界でも、クラウドの採用は加速し始めている。例えば、ユーシーカード(以下、UCカード)だ。「金融業界においても、クラウドを上手に活用し、効率的にシステムを構築・運用していくことが必要になっています」と同社 事務システム部 システム推進課長の塙博行氏は語る。
だが当然、セキュリティに関して、妥協は許されない。高いセキュリティを備えたクラウドを手に入れるため、UCカードが選択したのは、KDDIが提供する「Office 365 with KDDI」だった。
UCカード 事務システム部 システム推進課長 塙博行氏 |
クレジットカードのブランドとして有名なUCカードは様々な事業を行っているが「UCカードの重要な事業の1つにUCブランド管理事業があります」と同社 金融法人部 企画・業務課長の蓮見健一氏は説明する。
全国の銀行や保険会社などと提携。これら企業がクレジットカード会社を設立・運営するのに協力し、長年培ったクレジットカードのノウハウを活かして、UCブランドを冠したクレジットカードの発行や利用促進などの業務を全面的にサポートするのがUCブランド管理事業である。
UCカード 金融法人部 企画・業務課長 蓮見健一氏 |
UCカードでは、こうしたクレジットカード会社のことを「ブラザーズカンパニー」と呼んでいるが、Office 365 with KDDIを今回導入した金融法人部は、ブラザーズカンパニーを顧客とする部署である。同部は2つの課題を解決するため、Office 365 with KDDIを採用した。