UQコム野坂社長「220Mbpsで業界最速に返り咲く。TD-LTE互換で広がる事業の可能性」

UQコミュニケーションズは10月31日、新たに割当を受けた2.5GHz帯の20MHz幅で、TD-LTEと互換性を持つ新規格「WiMAX R2.1AE」を採用したデータ通信サービス「WiMAX 2+」を開始。2014年には、業界最速となる220Mbpsへの高速化を実現する計画だ。野坂社長は「これにより圧倒的な競争力を実現できる」と意気込む。

――7月29日に割当を受けた2.5GHz帯を利用した下り最大110Mbpsのデータ通信サービス「WiMAX 2+」が10月末にスタートします。今回の帯域の獲得、新サービスの導入は、UQコミュニケーションズ(以下、UQ)にとってどのような意味を持つのですか。

野坂 一番大きいのは、ライバルの携帯電話事業者より格段に高速なモバイルデータ通信を我々が提供できるようになることだと思います。当社は、4年前に当時国内最速となる下り最大40Mbpsの高速データ通信をWiMAXで提供し、モバイルインターネットの新たな市場を切り拓いてきました。

その後、携帯電話事業者がLTEを導入し、下り最大75Mbpsや100Mbpsの高速サービスを提供されるようになってきました。私どものサービスは、「ノーリミット」――使い放題の料金プランによる使いやすさでお客様の支持をいただいていて、現状ではさほど大きな影響は受けていません。しかし、今後も多くのお客様にお使いいただくには、より高速なサービスの提供が不可欠です。WiMAX 2+の導入により、UQは当面、国内最高速のサービスを提供し続けることができると考えています。

加えて、当社のお客様は427万まで増えていて、例えば東京の渋谷や秋葉原など一部の地域では速度が出難くなっています。WiMAX 2+の導入で、すでにWiMAXをお使いのお客様も含め、これらの地域で快適にお使いいただけるようになることも重要です。

――どの程度の高速化を計画していますか。

野坂 まず2014年に、当初の下り最大110Mbpsを220Mbpsにします。さらに、WiMAXで使っている帯域にもWiMAX 2+を導入して高速化を図り、2017年には1Gbpsを超えるサービスを実現したいと考えています。

――2.5GHz帯の割当をUQと争ったWireless City Planning(WCP)を傘下に持つソフトバンクは、7月の割当決定に際し、審査過程が不透明だと総務省に猛烈に抗議しました。9月13日にはWCPが総務省に異議申し立てを行い、10月9日に電波監理審議会が異議申し立てを審理することを決めています。事業やサービスに影響する懸念はないのでしょうか。

野坂 他社がなさることにコメントする立場にはないのですが、今回の割当は、私どものWiMAXでの実績や技術力などを総合的に評価されたものだと考えております。事業への影響は、一切ないと思います。

月刊テレコミュニケーション2013年11月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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