エリクソンが村田製作所・住友電工と協業、 AI時代の「信頼できる部品エコシステム」を日本で

エリクソン・ジャパンが2026年9月28日に記者説明会を開き、村田製作所および住友電工と、次世代モバイルネットワーク技術の推進に向けた協力協定を個別に締結したと発表した。ミッションクリティカル用途への5G/6G活用やAIの普及によって通信ネットワークへの要求が高度化するなか、日本の部品産業との連携を強める。

エリクソン・ジャパンは2026年9月28日、「エリクソン・フォーラム2026」の開催に合わせて記者向け説明会を実施した。テーマは「新境地へ:協創で切り拓くAIとネットワークの未来」だ。

最大のトピックは、村田製作所、住友電工とのMoU(覚書)締結である。次世代モバイルネットワーク技術の推進に向けて協力することを目的としたものという。3人の登壇者が、「AI時代のネットワークには何が求められるのか」「日本の部品産業と協業する理由」を解説した。

「上り」「低遅延」「カバレッジ」を同時に満たす

「AIの体験を届けるネットワークは、従来のモバイルブロードバンドとは要件が異なる」

エリクソン・ジャパン 代表取締役社長のジャワッド・マンスール氏はこう切り出した。

エリクソン・ジャパン 代表取締役社長のジャワッド・マンスール氏

エリクソン・ジャパン 代表取締役社長のジャワッド・マンスール氏

これまでモバイルネットワークの通信量は、9割を下り方向が占めていた。一方、AIの利用では、画像や動画をAIエージェントへ送る場面が増え、上りの比重が高まる。また、産業用ロボットの制御などミッションクリティカルな用途が増えることも予想され、そうしたシーンでは、「エンドツーエンドで10ミリ秒程度の決定論的な低遅延も必要になる」(同氏)。

マンスール氏によれば、上りと低遅延、さらにカバレッジが今後重要な要素となるなか、「それぞれ単独なら満たすのは難しくないが、3つを同時に満たすことがモバイルネットワークの課題だ」。

上り(アップリンク)トラフィックの予測と、通信事業者55社の上り・下りトラフィック増加率

変化はすでにデータに表れている。エリクソンの調査によれば、世界55社の通信事業者の12カ月間の実績では、約8割のネットワークで上りの増加率が下りを上回った。今後、上りトラフィックが5年ごとに約3倍に増えると予測する。

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