米国でエンタープライズ向けクラウドストレージサービス「Box」を提供しているBox社は10月23日、日本市場進出における事業戦略を発表した。また、年内にリリース予定の次世代コラボレーションツール「Box Notes」の機能の解説をデモンストレーションを交えて行った。
「企業で利用されるデバイス、ワークスタイル、扱う情報そのものが変化してきている」。Box社SVP&GM,Enterpriseのホイットニー・バウク氏は、モバイルコンピューティングが広く浸透したことにより、モバイルデバイスの販売台数が大幅に伸びており、それが変化を引き起こす触媒となっているとした。ビジネスの要である情報を、デバイスやアプリケーションの種類、場所を問わずにセキュアに共有することが生産性と競争力を高めることにつながるという。
Box社SVP&GM,Enterpriseのホイットニー・バウク氏 |
「Box」は、容量無制限のファイルコラボレーションサービスをクラウドで提供しており、アップロードしたコンテンツにPC、スマートフォン、タブレット端末からアクセスできる。7段階のパーミッション制御ができるなどエンタープライズクラスのセキュリティと、コンテンツおよびコラボレーションを統一するプラットフォームとして活用できることを大きな特長とする。
7段階のアクセス権限設定が可能 |
新機能「Box Notes」は社内外問わず、コンテンツを共有するグループでリアルタイムに文章を編集したり、画像をアップロードしたりできる。デモンストレーションを行ったボックス・ジャパン ビジネス開発部長のレイ・ハルバーソン氏は「生きているノートだ」と評する。現在はβ版で、本格的な運用開始は2013年末を予定している。
ボックス・ジャパン ビジネス開発部長のレイ・ハルバーソン氏 |
Box社は、日本を「欧州に続く第二の拠点」として見ており、9月にボックス・ジャパンを立ち上げた。マクニカネットワークスを営業パートナーの中心として、市場の開拓に取り組んでいくという。
また、「Box」と既存のITシステムの連携を構築するSIerやアプリ開発ベンダーとのパートナーシップの準備も進んでいる。11月に日本語版Webページの開設も予定している。