シトリックス・システムズ・ジャパンは8月27日、東京本社内に8月28日に開設する「エグゼクティブ ブリーフィング センター(EBC)」を報道関係者に対して先行公開した。
8月28日にオープンする「エグゼクティブ ブリーフィング センター(EBC)」 |
EBCは、シトリックスの最新ソリューションを体感できるデモ施設だ。シトリックスはこれまで、米国(カリフォルニア、フロリダ)、インド(バンガロール)、フランス(パリ)の3カ国4カ所にEBCを開設している。4カ国目として日本を選んだ理由について、米Citrix Systemsでコーポレートコミュニケーションズ担当バイスプレジデントを務めるデイビット・ジョーンズ氏は次のように説明した。
「我々にとって日本は大きなマーケットだが、米国のEBCを訪れる日本の顧客が増加しており、『もっと近くにEBCがあればいいのに』という要望が寄せられていた」
「シトリックスはモバイルワークスタイルを可能にする」
シトリックスは自社の歴史を「リモートアクセス」の第一フェーズ、「仮想化」の第二フェーズ、そして現在にあたる第三フェーズを「モバイルワークスタイル」と整理しているが、EBCではモバイルワークスタイルのデモを直に体験することができる。「『百聞は一見に如かず』というのがEBCのテーマだと思っている」とジョーンズ氏。なかなか実感として掴みにくいモバイルワークスタイルの具体像を肌で感じてもらうことをテーマにしているようだ。
また、同氏は「シトリックスと長い付き合いのある顧客の中にも、我々の新しい姿をご存じでない方は多数いる」と話した。モバイルワークスタイルに注力する現在のシトリックスのソリューションを既存顧客に知ってもらう場としても重要というわけだ。
シトリックスは、デスクトップやアプリケーションの仮想化に始まり、MDM/MAMの「XenMobile」、エンタープライズ向けのDropboxといえる「ShareFile」、Web会議の「GoToMeeting」など、モバイルワークスタイルを実現するためのソリューションを多く揃えている。
「我々は自身のことをモバイルワークスタイルを可能にするクラウドソリューション企業と定義している。モバイルワークスタイルに必要なソリューションをすべてエンド・エンドでカバーしている点。そこにシトリックスの特徴がある」とシトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長のマイケル・キング氏は語った。
シトリックスのモビリティ関連ソリューション |
ちなみに、EBCの収益面への貢献度だが、2013年度Q1(1~3月)に160社、Q2(4~6月)には187社が訪問。グローバルで6億USドルもの収益への影響があったと推計しているそうだ。
マルチデバイス対応のデモ環境を用意
説明会では、米Citrix Systems チーフ デモ オフィサーのブラッド・ピーターソン氏によるデモも行われた。
ピーターソン氏は、「OS、アプリケーション、データの3つの世界があるが、このなかで重要なのは1つだけ。データだ」と指摘。そのうえでマルチデバイスデモ対応のワイド型マルチスクリーンを用いて、Windows PC、Mac、iPad、Androidタブレットからデバイスに依存せず、仮想化されたWindowsデスクトップや仮想化されたWindowsアプリケーションを介して、同一のデータを利用するというデモを披露した。
また、「Worx Mobile Apps」のデモも行った。Worx Mobile Appsは、XenMobileの管理下で動くセキュアな企業向けモバイルアプリケーション。ピーターソン氏はiPhoneを使って、従業員がセルフサービスでWorx Mobile Appsをインストールできること、IT管理者が必要なモバイルアプリを簡単に配信できること、プライベート用と業務用のアプリを分離できるためBYODにも対応できることなどを実演してみせた。
EBCのブリーフィングルーム。ビデオ会議システムが備え付けられている | 今回のEBC開設に伴い、トレーニングセンター(写真)とパートナー企業が検証を行うためのコンピテンシーセンターもリニューアルされた |
EBC内には、このほかビデオ会議システムが備え付けられたブリーフィングルームなども設けられ、シトリックスの「リーダーシップチーム」とのディスカッションなども可能。さらに、シトリックス社員が働くフリーアドレスオフィスの見学も行えるという。