東京都とNTT東、公衆電話ボックスでOpenRoaming対応Wi-Fi 第1号を運用開始

東京都とNTT東日本は12月23日、公衆電話ボックスを活用したOpenRoaming対応Wi-FIの運用を開始した。新宿御苑近くの公衆電話に第1号を設置し、両者は今後3年間で約1500箇所に展開する方針だ。

東京都とNTT東日本は12月23日、公衆電話ボックスを活用したOpenRoaming対応Wi-Fiスポットの第1号として、新宿御苑近くの公衆電話ボックスで運用を開始した。

今回、OpenRoaming対応Wi-Fiを設置した電話ボックスの周辺には、広域避難場所である新宿御苑や、帰宅支援対象道となっている公園通りがあり、災害時に重要な拠点となるエリアだ。東京都 つながる東京推進担当課長の小宮学氏は、「帰宅困難者の方がこの周辺を歩いて帰られる際、電話ボックスにWi-Fiが付いていれば、もし仮に携帯キャリアの電波が止まったとしても、ご家族に災害伝言掲示板などで安否を知らせることができる」と、設置場所の選定理由を説明した。

OpenRoamingは、世界中の対応スポット間で自動接続を可能にする国際規格で、一度設定すれば、都内に限らず、国内外の空港や公共施設、商業施設などの対応Wi-Fiスポットで、認証手続きなしにシームレスに接続できる。東京都は、OpenRoamingに対応した無料公衆Wi-Fiサービス「TOKYO FREE Wi-Fi」を展開しており、今後3年間で約1500箇所の公衆電話ボックスにWi-Fiを整備する計画だ。

小宮氏は「公衆電話ボックスへのWi-Fi整備は、災害時の通信確保、インバウンド対応などにおける通信の安定化のために大変重要になる」と述べた。

東京都 デジタルサービス局 デジタルサービス推進部 つながる東京推進担当課長 小宮学氏

電話ボックスに取り付けたWi-Fiアクセスポイントにはバックアップ電源も用意されており、停電時でも約6時間は利用できるという。通信範囲は半径25メートルから50メートル程度で、障害物がなければ直径100メートルまで電波が届き、同時接続台数は最大300台に対応している。

対応する公衆電話ボックスには緑と白のステッカーが貼られており、これが目印となる。ステッカーに記載されたQRコードを読み取ることで利用登録画面にアクセスでき、初めての利用者向けには設定ガイドも用意されている。

公衆電話ボックスに貼られたTOKYO FREE Wi-Fiのステッカー

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