宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2012年11月30日、職員の端末1台がコンピュータウィルスに感染し、ロケット開発に関する情報が漏洩した可能性があると発表した。
漏洩した可能性のある情報は、イプシロンロケットの仕様や運用に関わる情報と、同ロケット開発に関連するM-Vロケット、H-IIAロケットおよびH-IIBロケットの仕様や運用に関わる情報。
11月21日にウィルスを検知してネットワークから切り離して調査したところ、26日にウィルス感染が判明。28日にウィルスによる情報収集の痕跡と外部との通信が確認されたという。情報漏洩があったかどうかについては、現在調査中だ。
イプシロンロケットは、M-Vロケットの後継機として2010年から本格的な開発が始まった次期固体燃料ロケット。JAXAによると、「ロケットの打ち上げをもっと手軽なものにし、宇宙への敷居を下げよう」というのがイプシロンロケットの最大の開発目的だという。