NTTドコモ加藤新社長が会見――iPhoneについては従来通りの見解

NTTドコモは2012年6月20日、加藤薫社長の就任会見を開催した。

昨日就任したNTTドコモ加藤薫社長

加藤社長は冒頭、「モバイル業界は激しい競争環境にあり、大きく変化する時代を迎えている」と述べた。その上で、社会インフラとしてコミュニケーションを確保することは「ドコモにとって使命中の使命」であり、ユーザーがスマートフォンやサービスを便利に使える環境を実現することが「ドコモの夢」であるとした。

これら使命や夢を実現するのが、「ドコモの底力である技術力や開発力」であり、顧客満足度の向上や現場原点主義だという。

5月に行われた社長交代会見で、加藤氏は「スピードとチャレンジを掲げ、魅力的な端末とサービスを提供していきたい」と挨拶した。

スピード&チャレンジで目指すのが、「イノベーションによるサービスの進化」「融合による新たな価値の創造」の2点だ。5月の会見では「七分でよしとする」という言葉を紹介したが、「スピードをもって取り組むから70%のままでいい」ということではなく、70%でまずユーザーに問いかけ、お叱りをいただきながら磨き上げて100%に向かっていく」意味だと説明した。

山田(隆持・前社長)体制からの移行について、「山田は企業としての原則をきっちり実践していたので、体制は何も変わらない。単に引き継ぐのではなく、継続こそが力」との考えを述べた。

また、「次の成長はクラウドと端末が担う。さまざまな端末とクラウドが相まったサービスを展開したい」と考えており、それらがセットになったiPhoneが「ドミナント(支配的)になるのは好ましくない」と従来通りの見解を繰り返した。ただ、「条件が変われば、金輪際いやだということではない」とも述べた。

なお、「現状のドコモを点数で評価すると何点になるか」との質問に対し、「しゃべってコンシェルのように新たなクラウドサービスを提供し、スマートフォンのラインナップも充実していることは自信があるが、MNPで他社への流出が続いていることを辛めに評価して80~85点」と回答した。

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