IIJ、企業のマルチクラウド化の支援強化 オブザーバビリティも提供開始

IIJは2025年1月16日、企業のマルチクラウド化を支援するための戦略「マルチクラウドMSP(マネージドサービスプロバイダ)」を発表した。

企業がDX化を進めようとするなか、IT部門の負担増大や人手不足が問題となっている。さらに、DX化に際しては複数のクラウドを要件に応じて使い分けることが求められるが、複雑なシステムの運用管理やセキュリティ設計、コスト効率化など、課題は多い。

IIJはこうした課題を背景に、マルチクラウドの豊富な導入実績や独自の知見を活かし、クラウド導入と利用に必要な合計7つの要素を「IIJ CAF(Cloud Adoption Framework)」として独自にモデル化。このモデルに基づき、各領域でコンサルティングやインテグレーション、サービスやソリューションを提供することでIT部門の支援を強化していく。

マルチクラウドMSPにおける、クラウド導入・運用を成功させるための要素のモデル「IIJ CAF(Cloud Adoption Framework)」

マルチクラウドMSPにおける、クラウド導入・運用を成功させるための要素のモデル「IIJ CAF(Cloud Adoption Framework)」

具体的なサービス・ソリューションとして、次の2つを発表した。1つは、「IIJ統合運用管理サービス オブザーバビリティ」。マルチクラウドのシステム運用を効率化する「IIJ統合運用管理サービス(UOM)」と組み合わせ、AWS/Microsoft Azure等のクラウドネイティブなPaaSやコンテナといったインフラ領域から、Webアプリケーションレイヤまでのシステム全体の監視・モニタリング機能を提供する。

「IIJ統合運用管理サービス オブザーバビリティ」サービス全体構成

「IIJ統合運用管理サービス オブザーバビリティ」サービス全体構成

UOMのポータルやチケット管理、アラート取り込み機能などを活用することで、運用監視にかかわる幅広い業務を一元管理し、効率化を図ることが可能としている。

もう1つは、「IIJデータ可視化ソリューション with Splunk Cloud Platform」だ。米Splunkの「Splunk Cloud Platform」をもとに、IIJサービスやAWS、Microsoft 365等の各社のクラウドサービス、オンプレ機器のログデータを一括して収集し、顧客が独自にカスタマイズできるダッシュボード画面で、必要な情報を一元的に可視化する。

「IIJデータ可視化ソリューション with Splunk Cloud Platform」提供イメージ

「IIJデータ可視化ソリューション with Splunk Cloud Platform」提供イメージ

ログデータ取り込みに対応するIIJのサービスには「IIJセキュアエンドポイントサービス」、「IIJマネージドファイアウォールサービス」、「IIJセキュアWebゲートウェイサービス」、「IIJ IDサービス」、「IIJディレクトリサービス for Microsoft」がある。

こうしたログデータの一元的な可視化により、情報システム部門は障害やセキュリティインシデントへの迅速な対応、監視運用業務の品質向上などが可能になるとしている。

提供料金は、IIJ統合運用管理サービス オブザーバビリティがインフラ、ネットワークに加えて、Webシステムなどアプリケーション領域まで可視化する「スタンダード」プランの場合月額1万5000円(税別)から。IIJデータ可視化ソリューション with Splunk Cloud Platformは個別見積もりとなる。

 

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