SCSKは2024年11月6日、ネットワンシステムズの完全子会社化を目的とした株式公開買い付け(TOB)の開始を決定したと発表した。TOBは11月7日に開始し、12月18日まで行われる。
完全子会社化の完了後、2026年4月を期日とする両社の合併についての検討も開始する予定であることも合わせて発表した。
IT業界が転換点を迎えるなか、大手SIerであるSCSKとネットワーク領域に強みを持つネットワンシステムズは、両社の事業が補完関係にあることを背景として、経営統合に向けた議論を重ねてきたという。経営統合により、両社は高度かつ最新のITインフラサービス技術とアプリケーションサービス技術を活用したソフトウェアエンジニアリングサービスの融合による事業構造の転換を目指すとしている。
発表では、経営統合によりネットワーク・セキュリティ・クラウドからデータ活用等のアプリケーションの提供までを一体化したデジタルサービスの展開等の、様々なシナジー効果が期待できるとしている。
短期的には、相互に取引のない顧客に対するクロスセルや付加価値の高いサービス提供等を通じて事業を拡大し、中長期的には、 ソフトウェアシステムの開発基盤・自動生成機能を付加した「デジタルインフラPaaS事業」、 業務にかかる専門知見と先端デジタル技術を活用する「オファリングサービス事業」 、そして「データインテグレーション・利活用プラットフォームサービス事業」 の3事業に注力し、先進性、成長性、収益性を向上させていくとしている。