自動運転AIを支える「専用GPUクラスター」を開発 Turingやドコモグループは「レベル5」実現目指す

Turing(チューリング)は、NTTPCコミュニケーションズら協力のもと、自動運転「レベル5」を実現するための独自AI「TD-1」を開発し、そのベースとなる専用計算基盤「Gaggle Cluster(ガグルクラスター)」を構築した。2025年までに人の介入なしで30分以上走行する自動運転モデルの開発を目指すという。

Turing(チューリング)、NTTPCコミュニケーションズ、NTTドコモ・ベンチャーズは2024年10月30日に記者説明会を開催し、完全自動運転(レベル5)実現のための専用計算基盤「Gaggle Cluster(ガグルクラスター)」の運用を開始したと発表した。

Turingは、レベル5車両の開発に取り組むスタートアップ。世界で初めて将棋名人に勝利した将棋AI「Ponanza(ポナンザ)」の開発者である山本一成氏がCEOを務める。

山本氏によれば、人間の運転を完全に代替する自動運転レベル5を実用化させるためには、さらなる技術的なブレイクスルーが必要だという「人間の常識や言語、行動をシステムが理解する必要がある。こういったことは、これまでのセンサー等を用いる自動運転では難しい」

(左から)NTT PC 代表取締役社長 工藤潤一氏、Turing CEO 山本一成氏、NTTドコモ・ベンチャーズ 代表取締役社長 安元淳氏

(左から)NTT PC 代表取締役社長 工藤潤一氏、Turing CEO 山本一成氏、NTTドコモ・ベンチャーズ 代表取締役社長 安元淳氏

そこでTuringが着目したのが生成AIで、独自の自動運転AI「TD-1」を開発し、走行試験を開始した。

TD-1は、周辺地図や車両、歩行者の認識に加え、自身の運転操作までを単一のAIで可能にするTransformerモデル(ニューラルネットワークの一種)だ。「複数カメラの映像をもとに未来の経路を生成するのだが、それだけでなく、バスや人などの移動予測・3D物体認識技術と、走行レーンや横断歩道などのマップ認識技術を用いて車両を制御する」(山本氏)

自動運転AI「TD-1」の概要

自動運転AI「TD-1」の概要

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