NTT・NTT東日本・NTT西日本・NECの4社は2024年9月30日、光ファイバーセンシング機能を付与したIOWN APN（オールフォトニクス・ネットワーク）を活用し、交通状況をリアルタイムにモニタリング・解析することに成功したと発表した。
光ファイバーセンシングでは、センシング装置から光ファイバーケーブルへ光を照射し、反射してきた光を観測。反射光の変化を分析することで、振動や温度変化などを検知する。
光ファイバーセンシングの仕組み
これまでNTTグループでは、光ファイバーセンシングを用いてトンネル添削工事の振動の影響範囲を可視化したり、振動データを解析して道路の除雪判断を行うなどの実証実験を行ってきた。
そして今回4社は、「APN-Gateway（APN-G）」を介して光ファイバーセンシングを実施可能にする接続構成を構築した。APN-Gとは、IOWN APNを構成する装置の1つで、波長の割り当て制御や集線、光パス選択などを行う機能を有する。APN-Gの光パス選択機能を活用することで、1つの光ファイバーセンシング装置でAPN-Gに接続された複数の光ファイバーのセンシングデータを取得することが可能になったという。
APN-Gを介した光ファイバーセンシングの概要
NTTアクセスサービスシステム研究所 アクセス運用プロジェクト 主任研究員の飯田大輔氏は、「APN-Gを用いることで、面的かつ迅速・フレキシブルに都市モニタリングを実現できる」と自信を見せた。
